ドバイ:核合意復帰をめぐるイランと米国との膠着状態の打開をEUが模索する中、EUのジョセップ・ボレル外交政策上級代表が25日、イランの外交トップと会談した。イランの国営テレビが報じた。
米国は今月、イランの核開発計画に制限を課す代わりに同国への経済制裁を緩和するとした2015年核合意への復帰に関し、イランが「無関係な」問題を含めることなく、建設的な回答を出すことを待っていると述べていた。
イランのホセイン・アミラブドラヒアン外相は先週、トランプ政権時の2018年に核合意を離脱してイランに壊滅的な制裁を課した米国に対し、「現実的になるべきだ」と呼びかけた。
交渉の仲裁を務めるEUがウィーンに閣僚を招いて11ヵ月におよぶイラン政府とジョー・バイデン政権の間接的協議を執り行った結果、3月には合意への復帰も間近だと思われていた。
しかしその後、イランが国の精鋭治安部隊であるイスラム革命防衛隊(IRGC)を米国の外国テロ組織(FTO)リストから外すよう求めたことを主な要因として、交渉は膠着状態に陥っている。
イラン関係者1名とEU関係者1名がボレル氏の訪問前にロイターに語ったところによると、「解決すべき問題は制裁関連を含めて2つ残っている」という。このコメントに関し、イラン外務省は肯定も否定もしていない。
核合意の当事国であるフランスは24日、イランに対し、まだ可能性が残されているうちにボレル氏の訪問を利用して核合意を復帰させるべきだと促した。
ロイター