
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イランが支援するフーシ派は、イエメンにおける国連主導の停戦を延長するつもりはないと述べ、国際社会、とりわけ米国のジョー・バイデン大統領から同派への停戦遵守および包囲下のタイズの道路解放を求める呼びかけを非難した。
同派の最高政治評議会(SPC)は、停戦強化を呼びかけるバイデン氏の地域訪問の結果を非難し、この呼びかけは「イエメンの主権、安全、安定に影響を及ぼすものだ」と主張し、停戦を延長しないと宣言した。
「SPCは停戦延長の合意に関する話し合いを嘆き、侵略側が規定の履行を怠った停戦の経験は、今後繰り返すわけにはいかない衝撃的で残念なものだったと強調した」と、フーシ派公式メディアが伝えた声明において同派は述べている。
土曜、米大統領とサウジアラビア政府高官の会談後に発表されたサウジアラビアと米国の共同声明は、フーシ派に対しイエメン第3の都市タイズの包囲解除を含む全ての停戦規定を履行することを求め、この停戦が「イエメンにこの6年間で最も長い平和な期間」をもたらしたことを強調している。
アントニー・ブリンケン国務長官などの米政府高官らも、フーシ派に対し停戦を尊重してタイズおよび他県の道路を解放するよう呼びかけた。
フーシ派は停戦延長をしないと述べただけでなく、こういった呼びかけに対し、同派が「封鎖」と称する状態を打破してマアリブの石油・ガス・電力施設を掌握するため、中部マアリブ県を中心にイエメン全域で激しい攻撃を開始すると脅すことで答えた。
「バイデンよ、我が国は包囲と占領に屈しない。我々の石油およびガス資源を泥棒や邪悪な人々の手に渡しはしない」とフーシ派指導者のフセイン・アル・エッジ氏はTwitterで述べた。
国連主導の停戦は4月2日に発効され、6月にさらに2か月延長された。
この停戦によって暴力が大幅に減少するとともに、サヌア空港発の民間航空便の再開とフダイダ港への燃料船入港が可能となった。
フーシ派がタイズの主要道路の開放を拒否し、代わりにタイズに続く狭く古い道路の開放を提案したことが停戦への大打撃となった。この提案をイエメン政府は拒絶している。
イエメン陸軍大将らは、フーシ派による散発的な攻撃とマアリブやタイズといった要衝周辺への部隊および軍備の再配置や動員は、同派が停戦期間終了後の新たな軍事作戦に向けて準備をしている証拠だと考えている。
イエメン軍はフーシ派の攻撃により兵士8人が死亡し9人が負傷したとして、この3日間にフダイダ、タイズ、マアリブ、ハッジャにおいて188件の違反を犯したとフーシ派を非難した。
イエメンのアフマド・アワド・ビン・ムバーラク外相は日曜に米国のイエメン担当特使ティム・レンダーキング氏と、イエメンの和平実現およびフーシ派によるタイズ包囲の終結について協議したと述べた。
イエメン外相は「包囲されている #Taiz (タイズ)の問題の重要性を改めて強調した。タイズを取り残すわけにはいかず、 #Houthis (フーシ派)は多くの人々が暮らすこの街への残虐行為を止めるべきだと説明した」とTwitterで述べている。