
ハルツーム:世界銀行は、10月のクーデターにより援助が停止されたスーダン国内200万人の「深刻な食糧不安」に対処するため、国連世界食糧計画(WFP)に対して1億ドルを拠出した。
資金は、「不作と国際的な食糧価格の上昇によって引き起こされた」スーダン国内の飢餓が悪化する中で、「緊急のセーフティネット」を提供するために使われると、世界銀行は声明で明かしている。ロシアのウクライナ侵攻を受けて、穀物価格は今年初めに急騰した。
世界銀行は声明で「資金は、食糧安全保障への対策を拡大し、スーダンの最も脆弱な人々に直接支援を提供するために、専らWFPを通じて供給される」としている。
今回の資金支援により、スーダンの18州のうち11州にわたって、支援を必要とする200万人以上の人々に「現金給付と食糧」が提供されることになる。
国連は、スーダン国民の3分の1が人道支援を必要としていると推定しており、9月までに人口のほぼ半分にあたる1800万人が極度の飢餓状態に追い込まれると警告している。スーダンは、昨年のアブドゥルファッターフ・ブルハン陸軍大将によるクーデター以来、経済危機に陥っている。
クーデター後、世界銀行は主要な支援を凍結し、木曜日に世界銀行は、スーダン政府への「支払いの一時停止」は「有効なままである」と発表した。
インフレ率は200%に近づき、通貨は暴落し、パンの価格はクーデター以来10倍に上がっている。
先月、支援機関のセーブ・ザ・チルドレンは、問題を抱えているスーダン西部の地域・北ダルフールで2人の子供が「飢餓が原因で死亡した」と発表し、「これから起こるであろうことの不吉な兆候」としている。
国連も今週、支援対策計画について「19億ドルを必要としているが、20%しか資金がない」と警告している。
クーデター前の国際支援は合計約20億ドルにのぼり、スーダンの国家予算の約40%を占めていた。
AFP