公明党は9日、臨時党大会を東京都内で開き、先の衆院選で落選した石井啓一代表の後任に、斉藤鉄夫国土交通相(72)を選出した。来年夏には衆院選と並ぶ「政治決戦」と位置付ける参院選と東京都議選が控えており、斉藤氏は党の立て直しを急ぐ方針だ。
斉藤氏はあいさつで、衆院選の敗北について「『政治とカネ』の逆風を押し返せなかった。党の力量不足だ」と総括。「全党一丸となって立ち上がれば、反転攻勢は大きく前進する」と結束を呼び掛け、参院選などに「断じて勝利する」と強調した。
大会では西田実仁幹事長(62)や岡本三成政調会長(59)の続投も承認された。代表代行に竹谷とし子副代表(55)が就任。中央幹事会長は赤羽一嘉副代表(66)が兼務する。公明は斉藤氏の後任の国交相に中野洋昌衆院議員(46)の起用を求めており、石破茂首相(自民党総裁)も受け入れる方針だ。
大会後、斉藤氏は首相官邸で首相と会談し、連立政権維持のための政策合意に署名する。
石井氏は山口那津男前代表の後継として9月に就任したばかりだった。斉藤氏は衆院広島3区選出の当選11回。公明は衆院選で8議席減の24議席に後退するなど大きな打撃を受けており、幹事長や複数の閣僚を務めた安定感が評価された。
時事通信