公明党は代表辞任を表明した石井啓一氏の後任に、斉藤鉄夫国土交通相(72)を起用する方針を固めた。複数の関係者が2日、明らかにした。7日の中央幹事会で内定し、9日の臨時党大会で正式に選出する。ベテランを起用することで早期に体制の立て直しを図る狙いだ。
斉藤氏は衆院広島3区選出の当選11回。政調会長や幹事長など党の要職を歴任し、環境相も経験した。2021年の岸田内閣発足時から国交相を務めている。
公明は衆院選で公示前より8議席減らし、24議席に後退した。11小選挙区で候補を擁立したが、石井氏を含めて7人が落選。比例代表でも得票数が596万票と初めて600万票を割り込み、窮地に陥っている。
斉藤氏は党内最高齢議員。世代交代の流れと逆行するが、来年夏に東京都議選や参院選が控える中、ベテランの手腕が必要だと判断した。
石井氏は山口那津男前代表の後任として9月28日に就任したが、落選を踏まえて10月31日に代表辞任を正式表明。新代表の人選が進んでいた。西田実仁幹事長は留任する方向だ。
時事通信