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レバノン議会議長、IMF改革案可決なくして大統領選挙はないと発言

レバノンのナビーフ・ビッリー議会議長。(ロイター通信)
レバノンのナビーフ・ビッリー議会議長。(ロイター通信)
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31 Jul 2022 06:07:02 GMT9
31 Jul 2022 06:07:02 GMT9
  • IMFとの合意は、レバノンが財政破綻から立ち直る唯一の方法と考えられている
  • 「IMFが求める改革法が可決されるまで、私は大統領選挙の会議を招集しない」と、ビッリー議長は述べた

ベイルート:レバノン議会のナビーフ・ビッリー議会議長は30日、国際通貨基金(IMF)による緊急援助の前提条件である改革を議会が可決するまで、新大統領選出のための会議を招集しないと述べた。

IMFとの合意は、レバノンを1975-90年の内戦以降で最も不安定な危機に陥れた金融破綻から同国が回復する唯一の手段と考えられている。

ミシェル・アウン大統領の6年間の任期は10月31日に終了する。大物政治家らは、後継者が見つからないと、懸念を口にしており、レバノンで5月以降、政府が完全に機能しなくなっていることも考慮すると、さらに深刻な公的機関の機能不全が発生すると警鐘を鳴らしている。

「IMFが求める改革法が可決されるまで、私は大統領選挙の会議を招集しない」と、ベイルートの自宅での記者団との会見中にビッリー議長が述べた。これらの発言については、議長事務所がロイター通信に対して認めたものだ。

議長は、議会は8月中に改革法を可決すべく取り組むべきだと述べ、その措置が緊急に必要であることを指摘した。
30年近く議長職に就いてきたビッリー氏は29日、「奇跡」でも起きない限り、すぐに政権が樹立することはないと述べた。議長は詳しくは語らなかった。

憲法上は、大統領は国会議員との拘束力のある協議に基づいて新首相の任命令を出し、新内閣の樹立に関して共同署名をしなければならない。

4月、レバノンは30億ドルの緊急援助に関してIMFと事務レベルの合意に達したが、完全合意は、資本規制、銀行再編法、2022年度予算などの法案の可決が条件となっている。

レバノン憲法は、議長は「共和国大統領の任期満了の2ヵ月前から1ヵ月前の間」に議会を召集しなければならないと定めている。

招集できない場合には、議会は任期満了の10日前に自動的に開催されると憲法は定めている。

アウン大統領は、議会が大統領選出に合意できない29ヵ月間の大統領空白期間を経て就任した。この膠着状態は、アウン氏と、イランの支援を受け、強い影響力を持つ同氏の盟友のヒズボラの勝利を確実なものとした一連の取引で終結した。

アウン大統領の任期は1期に限られており、主要政党は後継者について何の合意も発表していない。

ロイター

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