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親サドル派の抗議者ら、イラク議会内に留まることを宣言

2022年7月31日、首都バグダッドの厳重に警備されたグリーン・ゾーン内のイラク議会に集まる、イラクの聖職者ムクタダ・サドル師の支持者たち。襲撃翌日の様子(AFP)
2022年7月31日、首都バグダッドの厳重に警備されたグリーン・ゾーン内のイラク議会に集まる、イラクの聖職者ムクタダ・サドル師の支持者たち。襲撃翌日の様子(AFP)
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31 Jul 2022 11:07:58 GMT9
31 Jul 2022 11:07:58 GMT9
  • 米国およびイラク政府軍に対抗する民兵を率いていたサドル師の支持者は、対立する親イランのシーア派集団がモハメッド・シーア・アルスダニ氏を首相に擁立したことに反対している。

バグダッド:土曜日、イラクの有力聖職者であるムクタダ・サドル師の支持者らがイラクの国会を占拠した。撤退する予定はなく、数カ月続く政治的対立が強まっている。

10月の選挙でシーア派聖職者であるサドル師が政権樹立に失敗した後、支持者が議会に突入するのは数日ぶり2回目のことだ。

国営通信INAが伝えたところによると、サドル師は報道陣に対する短い声明の中で、「デモ隊は、当面の間座り込みを続けることを発表した」と述べた。

2003年の米国主導の侵攻により独裁者サダム・フセインが倒されて以来、複数の党派と複数の民族で構成されるイラクでは、政府樹立には複雑な交渉が必要とされていた。

かつて米国およびイラク政府軍に対抗する民兵を率いていたサドル師の支持者は、ライバルである親イランのシーア派集団がモハメッド・シーア・アルスダニ氏を首相に擁立したことに抗議している。

この首相のポストには、イラクの多数派を占めるシーア派の人物が就くのが通例である。

「我々はスダニ氏を必要としていない」と、抗議者の一人、公務員のサタール・アル・アリアウィ氏(47)は語った。

彼は、「腐敗した無能な政府」に抗議するため、国会の庭で「ここで寝るつもりだ」と言った。

そして「国民は、18年間国を統治してきた政党を完全に拒否している」と付け加えた。

サドル師派は10月の選挙で議会最大の派閥となったが、それでも過半数には遠く及ばなかった。

頭の回転の速い聖職者は現在、政敵に圧力をかけるために街頭デモを利用している。

議会へと突入したデモ隊は、イラクの国旗と聖職者の写真を掲げていた。

デモ隊は議場に詰めかけると、ある者は議員の机に座り、ある者は携帯電話を掲げて占拠の様子を撮影しながら歩き回った。

国会の外では、抗議者らが現地に留まるための巨大なテントを建て、ボランティアが温かい食事やペットボトルの水を配布していた。

お茶を温めるために庭で焚火をする者もいれば、タバコを売る者もおり、女性や子どもがサドル師の他の支持者に混じって入ってくるのを、治安部隊が見守っていた。

ムハンマド・アル・ハルブシ国会議長は、「国会の全ての会議」が中断されたと述べた。

AFPのカメラマンによると、数千人の抗議者が厳重に警備されているグリーン・ゾーンに通じる橋の端に集結し、数十人がコンクリートの障壁を突破し内部へと突入したという。

治安部隊は、外国大使館やその他の政府機関が並ぶゾーンの入り口付近で催涙ガスや放水銃を発射していた。

橋にいた一部のデモ参加者は負傷し、仲間のデモ隊により運ばれていった。

保健省によると、少なくとも100人のデモ参加者と25人の警備員が負傷したという。

抗議者は、預言者ムハンマドの子孫であるサドル師の肩書きを使い、「全ての国民はあなたとともにある、サイード・ムクタダ」と繰り返した。

サドル師は長年イラクの政界で活躍し、国民の大多数を占めるシーア派に数百万人の熱心な支持者を抱えている。

サドル氏の支持者は、親イラン派シーア派の連合である「協調枠組み」から首相に擁立されたスダニ氏の立候補に反対している。

この抗議は、数十年続く戦争を乗り越えようとしているイラクにとって新たな試みとなる。

イラクは石油資源が豊富であるが、世界の原油価格が上昇しているという状況にもかかわらず、依然として国内の汚職や失業などの問題が足を引っ張っている。2019年には、若者が主導する抗議運動が勃発した。

土曜日のデモは、サドル師支持者が水曜日にグリーン・ゾーンを突破し、国会に突入した後に行われた。抗議者は、サドル師が呼びかけを行った2時間後に退去した。

占領行為が開始された後、「協調枠組み」は 「人民大衆は…国家とその正統性を守るために平和的にデモを行うべき 」と呼びかけた。

国連イラク支援団は、「進行中の事態が激化すること」を深く憂慮していると述べた。

アントニオ・グテーレス国連事務総長の報道官は土曜日の声明で、抗議行動による負傷者に言及し、その懸念を表明するとともに、当事者に対し「状況の緩和」を呼びかけた。

そして、「事務総長は、全ての当事者と関係者に対し、相違点を乗り越え、平和的かつ包括的な対話を通じて、有効な国民政府をこれ以上遅滞なく樹立するよう求める」と述べた。

ムスタファ・アル・カディミ臨時首相はテレビ演説で、各政党に対し「腰を下ろして交渉を行い、合意に達する」よう求めた。

​ハシュド・アル・シャアビ(かつての親イラン準軍事組織で現在は正規軍に統合)の一派を率いるハディ・アル・アメリ氏も、同様の呼びかけを行った。

過去数カ月にわたる派閥間の激しい交渉は、派閥の溝を埋めるには至らなかった。

6月には、サドル派の73人の議員が辞職した。政権樹立を早めるようライバルに圧力をかける試みと見られている。

ヒマ派のアンマー・アル・ハキム氏は、「サドル師派は、協調枠組みが政府を樹立するということに問題があると考えている」と最新のBBC Arabicによるインタビューで語った。

AFP

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