カイロ:紛争地スーダンと国境を接するエジプト南部のアスワン県で、紛争に巻き込まれたエジプト人、スーダン出身者、その他の国の人々が支援を受けている。
アスワン県知事のアシュラフ・アティア少将によれば、救援活動は市民社会機関、NGO、交通省、鉄道庁、治安当局が連携して行っているという。バス・鉄道サービスは終日提供されている。
「スーダンで現在起こっていることの影響を抑制するためのエジプトの努力として、カルカル地方の『国際的な土地』で支援を準備・提供するために関係当局が割り当てられた」と、アティア知事は述べた。人々は提供されている交通サービスを利用してスーダンから逃れ、カルカル地方に降り立っている。
アスワンを拠点とする市民社会組織のコーディネーターの1人であるサイード・アブデル・モータル氏は、アラブニュースに対し、アスワン県は戦争から逃れてきた人々を支援するため、目覚ましい努力をしていると話した。
また、エジプトのアスワン市近郊のカルカル駐車拠点で、母国を逃れてきたスーダンの人々が搾取されるのを防ぐため、関係当局と市民機関が交通当局と連携していると付け加えた。さらに、あらゆる国籍の人々のニーズに応えるため、設備の整ったキッチン、8つの店舗、カフェテリア、レストラン、氷水の入った2,000リットルのタンクが用意されたという。地元当局によると、経済的な搾取を防ぐため、食料は割引価格で提供されている。
アブデル・モータル氏はまた、アスワン県の保健当局が、カルカル地方での移動診療を担当していると述べた。医療チームはマラリアなどの病気から人々を守るため、駐車拠点で消毒作業を行ってきた。
アスワン在住のジャーナリスト、モハメド・スレイマン氏は、アラブニュースに対し、アスワンの地域社会も救援活動に深く関わっていると話した。5カ国語に堪能なグループが中心となり、国境近くでスーダンから到着した人々へ情報提供したり、医療サービスや心理的サポートを行ったりするなど、さまざまなサービスを提供しているという。
アスワン県は声明で、飲料水、衛生的な宿泊施設、トイレなどの後方支援が提供されていることを強調している。
この救援活動は赤新月社と連携して行われており、赤新月社はこれまでに救急車6台と消防車1台を提供している。