
ウィーン:イランはここ数ヶ月で濃縮ウランの備蓄量を大幅に増やし、核のエスカレーションを続けていることが、AFPが確認した国際原子力機関(IAEA)の機密報告書で明らかになった。
しかし、国連の核監視機関であるIAEAは、イランとの協力の進展に言及し、両当事者間の関係を悪化させてきた問題である3カ所の未申告施設のうちの1つでの核物質の存在に関する案件を終了させることを決定した。
今回の報告書は、懸念事項への対処の進捗状況を検討するIAEA理事会の開催予定日の数日前に発表された。
IAEAは報告書の中で、イランの濃縮ウランの推定備蓄量は、イランと世界の大国との間の画期的な2015年の合意で定められた上限の23倍以上に達したと述べた。
5月13日の時点で、イランの濃縮ウランの総備蓄量は4744.5kg(1万459ポンド)と推定されていた。2015年の合意の上限は202.8kgだった。
報告書はまた、イランが合意の上限である3.67%を超えるレベルまでウラン濃縮を続けているとした。
2018年の米国の一方的な離脱によって崩壊の危機に瀕しているイラン核合意を復活させる取り組みは、現在停滞している。
濃縮度最大20%のウランの備蓄量は現在470.9kgで、2月の前回報告から36.2kg増加しており、濃縮度最大60%のウランの備蓄量は現在114.1kgで、26.6kg増加したとされている。
核兵器に使用するには、90%程度の濃縮度が必要となる。
AFP