
アラブニュース
ロンドン:カルデア典礼カトリック教会の総主教はイラクの政治的諸グループに対し、政治的窒息を生み出している膠着状態を打開するために国民協議を開始するよう促した。
ルイ・ラファエル・サコ枢機卿はこれから襲う政治的な「我々皆を圧倒してしまうような津波」について警告した。この発言は、2021年10月に選挙が行われたものの新政権樹立に結びつかず、その後数か月にわたって続いた政治的膠着を理由にシーア派の聖職者ムクタダ・アル・サドル師の支持者がイラク議会を占拠した後に行われた。10月の選挙で選ばれた議員たちは、新しい大統領の選出もいまだにできていない。
サドル師支持派による議会占拠を受けて、親イランのシーア派政党は議会近くでデモや座り込みを行った。
イラクは「危険な状態です。政局は膠着し、仕事のない貧しい人々が通りに繰り出しています」とサコ氏は語る。
「恐ろしいシナリオが考えられます。これ以上の遅滞は許されません。政治指導者、宗教的な権威を持つ人々は破滅的な津波が襲って我々皆を圧倒してしまう前に、この状況を打開しなければならないのです」
サコ氏は、人々はイラクの派閥割当制度には不備があると認識するべきだと言う。氏の考えでは、この制度こそが「腐敗と不正」の原因である。
サコ総主教は付け加えて、イラクの人々が必要としているのは、党派の利害が人々の要求よりも優先されることのない、効率的な政治システムを設計するための「新しいアプローチと方法」を見つけることだと述べた。
イラクの公的機関は、サダム・フセイン政権の転覆以来、民族・宗派に基づいて分割されている。大統領はクルド人、議会議長はスンニ派、首相はシーア派から出さなければならない。