
エルサレム:イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領は9日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談を行い、ユダヤ人のイスラエルへの移住を支援する、世界最大のユダヤ人非営利団体を禁止しようとするロシアの動きについて協議した。
ロシア司法省は、プライバシー保護法に違反した疑いがあるとして、「イスラエルのためのユダヤ機関」ロシア支部の清算を目指している。
イスラエルの一部の政治家は、ロシアがウクライナ侵攻を非難するイスラエルに報復している可能性や、二国間の緊張がロシア国内のユダヤ人コミュニティに及ぼしかねない影響について懸念を表明している。
シリアに関するロシアとイスラエルの意思疎通を損なう恐れがあることを憂慮する政治家もいる。シリアでは、同国政府を支援するためにロシアが空軍を展開し、イスラエルは「イラン関連の軍事目標」と呼ぶものを攻撃している。
「電話会談は率直で誠実なものだった。両大統領は、イスラエルとロシアの重要な協力分野に力点を置き、連絡を取り続けることに合意した」と、ヘルツォグは声明で述べている。
クレムリンは、ユダヤ機関に関して両国が連絡を取り続けることに両大統領は合意した、と発表している。
約60万人のロシア人が、ユダヤ人であることを理由にイスラエルに移住する資格を有しており、当局者によると、今回の議論が始まって以来、申請者数は増加している。
多分に象徴的なポストである大統領職に就くイツハク・ヘルツォグ氏は、プーチン氏との電話会談は、ロシアのウクライナ侵攻を非難するヤイール・ラピード・イスラエル首相と調整したうえでのものであると述べている。
ロイター