• イスラエルのベニー・ガンツ国防相は、テロ組織へ資金供与したとする信憑性のない主張を繰り返す
• EUの9ヵ国は、イスラエルがその主張を裏付ける証拠を提示していないとして、パレスチナのそれらの団体との協力関係を継続すると述べている

モハメッド・ナジブ

ラマッラー：イスラエルが木曜、国連とEUの非難に逆らい、ヨルダン川西岸地区の7つのパレスチナ人権団体の施設を強制捜索し、閉鎖した。

治安部隊はラマッラーにある各団体の事務所を急襲し、ファイル、コンピューター、その他の機器を押収した後、入り口を封印し、永久に閉鎖すると宣言した。

7つの団体は、アダミア囚人支援・人権協会、アル・ハーク、ビザン研究開発センター、国際児童防衛協会パレスチナ、健康労働委員会、農業労働委員会連合会、パレスチナ女性委員会連合である。

イスラエルはこのうち6つの団体をテロリストに指定している。ベニー・ガンツ国防相は木曜、同国がテロ組織と見なしているパレスチナ解放人民戦線のためにこれらの団体が資金集めをしたという、信憑性のない主張を繰り返した。

国連はテロリストの指定を取り消すように求めていた。「その申し出にもかかわらず、イスラエル当局は国連に対し、これらの宣言を正当化するいかなる信頼できる証拠も提示していない」と、国連人権事務所は述べた。「そのため、閉鎖は完全に恣意的なものと思われる」

EUの9カ国は、イスラエルが自らの主張を裏付ける証拠を提示していないため、パレスチナのそれらの団体との協力関係を継続すると述べている。EUのジョセップ・ボレル外務代表の報道官ナビラ・マスラリ氏は木曜、「特定のパレスチナ市民社会団体に関連するEU資金の不正使用という過去の疑惑は立証されていない」と述べた。「EUは今後も国際法を遵守し、市民社会団体を支援し続ける」

急襲の後、アル・ハークの職員は事務所のドアを覆っていた金属板を取り除き、仕事に戻ることを誓った。「この団体を設立したのはイスラエルではなく、彼らの決定によって設立されたわけでもない。我々は仕事を続ける」と、ディレクターのシャワン・ジャバリン氏は語った。

パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相はこの団体の事務所を訪れ、支援を約束した。「この団体は単なるNGOではなく、パレスチナ国家の機関でもある。そのため、彼らが法律の範囲内で働く限り、我々はしっかりと支持していく」と述べた。

アナリストたちはイスラエルによる攻撃の理由について、これらの団体がパレスチナ人に対するイスラエルの弾圧を暴露する効果が高まっているためであると推測している。「イスラエルはパレスチナ人権団体の活動を制限したいのだと思う。彼らは国際刑事裁判所へ資料を提出するために働き、パレスチナの人権問題に対する世界の見方を変えることに成功した」と、人権専門家のマジェド・アル・アルーリ氏はアラブニュースに語った。