
アルジェ:専門家が17日土曜日にAFP通信に語ったところによれば、アルジェリア北東部を襲った火災によって、ユネスコに登録されている生物圏保護地域の10%以上が焼失し少なくとも38人が死亡した。
エルカラ生物圏保護地区の元所長ラフィク・ババ・アフメド氏が挙げた数字は、同地区の焼失面積だけでも、アフリカ最大のこの国の全土において、市民防衛局が6月以降に焼失したと発表した面積のほぼ2倍に相当することを意味する。
17日より気候変動で悪化した火災によってアルジェリア北東部が特に大きな打撃を受けたが、20日の消防局の発表によれば、火災はほぼ全て鎮火した。
ババ・アフメド氏は、「水曜日の火災は、公園の約10,000ヘクタール(24,700エーカー)に被害を与えた」と語った。
国連の文化機関ユネスコによれば、エルカラ生物圏保護地区の面積は76,000ヘクタール以上に及ぶ。
ユネスコのウェブサイトには、同地区はバーバリーアカシカに残された最後の生息地であり、「毎年冬には6万羽以上の渡り鳥が飛来する非常に優れた鳥類の生息地」と記されている。
ユネスコは、「海、砂丘、湖および森林の生態系がモザイク状に形成されており、海辺にはサンゴ、ポシドニア草原、魚類が豊富に生息しています」という。
ババ・アフメド氏によると、森林は公園のうち54,000ヘクタールを占め、そのほとんどはコルクガシである。
彼は、同地区は「地中海沿岸屈指の生物多様性保護地区とみなされています」として、その「並外れた生物学的な豊かさ」を絶賛する。
しかし、ババ・アフメド氏は、定期的に森林火災に見舞われている当該地域の将来について「非常に悲観的」であるという。
「火災によって次第に森林が弱体化し、害虫や、特に人間の活動といった他の影響に脆弱になってしまいます」
その結果、この地域は生物相を失ってしまうだろう、とこの森林学者は付け加えた。
市民防衛局のボアレム・ボグレフ大佐は、19日夜、テレビで、6月1日以来、アルジェリア全土で1,242件の火災により5,345ヘクタールの森林が焼失したと述べた。
ババ・アフメド氏は、この数字は現実的ではないと述べている。
アルジェリア北東部の火災はほぼ鎮火した一方、20日土曜日、市民防衛局がフェイスブックで明らかにしたところによれば、反対側の最西部トレムセンでは消防士が2件の消火活動にあたっている。
この火災により、国内および海外のアルジェリア人は、衣類、医薬品、食料を集め、被災者の支援を行っている。
欧州連合のジョゼップ・ボレル外交政策局長も支援を表明している。また、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、アルジェリアのアブデルマジッド・テブブーン大統領に電話をかけ、「火災の犠牲者」に哀悼の意を表したと国営通信社APSは19日土曜日に報じている。
スペインとポルトガルも先週、ユネスコに登録されている別の公園で2万5000ヘクタール以上が焼失したと推定されている大規模な山火事に見舞われている。
AFP