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職員のストライキでレバノン南部の通信サービスが麻痺

水曜日にベイルートで賃上げを要求して従業員がストライキに入った国営通信・インターネット企業オゲロの社屋の脇でゴミをあさる男性。(AP)
水曜日にベイルートで賃上げを要求して従業員がストライキに入った国営通信・インターネット企業オゲロの社屋の脇でゴミをあさる男性。(AP)
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01 Sep 2022 04:09:20 GMT9
01 Sep 2022 04:09:20 GMT9
  • 刑務所の収容定員超過に対し国が一般恩赦を検討し、抗議が発生。

ナジャ・フーサリ

ベイルート: 水曜日、レバノン南部の通信ネットワークが完全に機能停止した。他の地域もこれに続く可能性があり、全国的な通信・インターネット障害も想定される。

通信省と国営インターネットプロバイダー・オゲロの職員・従業員計5,674人がストライキに突入、賃上げを要求している。

通信各社が利用する電話網のメンテナンスが中断されている。従業員らは自分たちの要求が受け入れられるまで故障を修理しないとの立場だ。

従業員らは1米ドル=8,000レバノン・ポンドのレートでの給与支払いを要求している。

電話回線が徐々に不通となり、レバノン赤十字の緊急電話番号も使えなくなった。

レバノン人裁判官は2カ月間、1ドル=8,000ポンドの補償を受けていた。(1ドル=1,500ポンドのレートではなく)

しかし、他の公共部門の労働者の抗議を受けて、この決定は取り消された。このため、8月23日から裁判官のストライキが始まった。

経済危機の深刻化で国家機関が次々と崩壊する中、レバノンの刑務所で抗議デモが発生した。

バッサム・マウラウィ内相(暫定)は、この状況下では必要な措置だとして、一般恩赦を検討することを示唆した。

「刑務所は定員超過で、79.1%の囚人が有罪判決を受けておらず、囚人の多くが栄養失調と医薬品不足に苦しんでいます」とマウラウィ内相は水曜日に報道陣に語った。

裁判を迅速化して刑務所の定員超過問題の解決に貢献するよう裁判官に要請した。

「支払い停止により刑務所に食糧を供給していた企業がサービスを取りやめたため、食糧確保に200億ポンド相当の資金を割り当てました」とマウラウィ内相は話す。

「刑務所にも内務省への補助金が割り当てられており、必要があれば、すべての補助金を受刑者に回すことも考えています。」

さらに、マウラウィ内相は刑期の短期化も検討しているとし、ナジブ・ミカティ暫定首相とナビ・ベリ国会議長もこの考えを支持していると強調した。

本件については、木曜日に法案が国会に提出される予定だと言及した。

囚人がハンガーストライキを行い、ルーミエ刑務所で抗議活動を行った。ルーミエ刑務所では囚人が標準収容定員数の4倍を超え、生活のあらゆる面に影を落としている。抗議活動は武力鎮圧されたが、刺された兵士もいた。

刑務所の食事は基本的な栄養基準を満たしていないが、囚人の家族が刑務所に食事を持ち込むことは禁止されている。禁制品の持ち込みを懸念してのことだ。

囚人擁護活動家のラビ・カイス氏はアラブニュースに次のように語った。「刑務所の状況は国全体に広がる状況の延長線上にありますが、より深刻な状況です。」

「電気も換気もありません。レバノンの刑務所の収容能力は合計3,500名ですが、現在は約8,000名が収容されています。」

「抑留者は順次警察署の留置場に移送されており、その内43%がシリア人、パレスチナ人、その他の外国籍者です。」

カイス氏は問いかける。「ルーミエ刑務所には厳しい警備体制が敷かれているのに、どうして麻薬や携帯電話が入り込むのでしょうか。この刑務所では非常に劣悪な環境のため、しばしば抗議デモが勃発しています。」

ルーミエの囚人から携帯電話数台とナイフを没収し、マウラウィ内相は次のように話した。「刑務所び問題は国家の運営能力の弱さ、過密さ、規律の欠如によるものです。」

議会人権委員会の責任者であるミシェル・ムーサ議員は、この件に関して木曜日に委員会を開催すると述べた。同議員は囚人の生活と健康の問題に取り組むことが急務だと強調した。

「我々は国際機関や市民社会に対して本件への協力を呼びかけました。新しい刑務所の建設や使われていない官庁の屋舎を利用して囚人の定員超過を軽減することに加え、特に囚人の大半はまだ有罪判決を受けていないので裁判を迅速化するといった提案がでています」とムーサ議員は述べた。

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