ベイルート:レバノンの社会問題担当暫定大臣は、援助削減という国際社会の決定により、同省が数千という困窮世帯を支援できなくなることに懸念を表明した。
ヘクター・ハジャル大臣は記者会見で、「これはレバノンが200万人以上の避難民と移民を何の条件も制限もなしに、領土内に受け入れたことに対する罰だ」と語った。
同大臣は「例外なくこの決定に対して」抗議するよう民衆に呼び掛けた。
ハジャル大臣は、「最貧困世帯を支援するための国家プログラムに対する資金削減の動機、ならびに受益者数や安全プログラムへの影響」について強調した。
大臣は、このプログラムはシリア難民危機の際に、レバノンの最も貧しい世帯を支援するために設立されたと述べた。
これはアラブ地域で最も多くの難民を受け入れたレバノンに報いるという意味合いがあり、世界銀行と援助国によって承認された。
「しかし、援助資金は世界的な援助機関の寄付者からもたらされており、我々はもうこのプログラムの恩恵を受けていない」と大臣は語った。
「2023年12月中旬、世界食糧計画は私たちに援助国との会談を求めた。」
「会談の目的は、レバノンの7万5,000世帯を支援するために、援助国は1億4,700万ドルを用意することになっていると伝えることであった。」
「しかし、彼らが2024年に用意できる金額は3,330万ドルである。」
「これにはレバノン国民も私も驚いた」と大臣は話した。
社会問題省によると、レバノンの貧困率は「2019年以前の28%から55%に増加した」という。
同省は、レバノンの世帯の82%が多面的な貧困に直面していると報告した。これには経済的貧困に加え、人々が生活のあらゆる領域で基本的ニーズを満たすことができない状態が含まれる。
ハジャル大臣は次のように話した。「我々は2年半にわたり、国際社会が要求する改革に取り組んできた。」
「彼らは、自動化と透明性の向上に取り組むためにデータを統合し、間違いを低減するよう求め、私は統合プロセスの完了日付を6月1日に設定した。」
さらに次のように付け加えた。「彼らは、レバノンも援助の分配に課題を抱えている他の国々と同じようにするよう求めたので、我々は統合された社会登録制度を採用することを決めた。」
「今年初めて、すべてのレバノン人が統合された社会的記録に登録され、金銭関係および社会関係の番号を取得することになる。」
「彼らは社会保障の国家戦略を準備するよう求めたので、我々は社会保障の戦略を策定し、発表した。内閣はこの戦略を了承し、そして開始されようとしている。」
「彼らは我々に自動化を求めたので、我々は崇高なビジョンを持ってそれに取り組んだ。現在の問題は資金調達なのか、それとも別の何かなのか?私は別の何かだと思う。」
ハジャル大臣は援助国に向けて次のように述べた。「レバノンの状況がどのように変わって、今回の決定に至ったのか?レバノンの状況は現在悪化している。」
「いま南部はたいへんな苦境に陥っており、困窮している世帯の数は8万を超えている。」
「経済循環の混乱によって南部で起こっていること、さらに避難民によって貧困世帯の数が増加した。レバノン領土内のシリア難民問題は解決したのか?」
さらに次のように続けた。「我々の経済、生活、治安の状況が悪化しているにもかかわらず、12月中旬に2024年の初めに発効する決定の通知を受けた。」
「この決定にはリスク、同機、そしてデメリットがある。」
ハジャル大臣は「レバノンの社会的安全をめぐる問題と脅威」について警告した。
社会危機の再燃と差し迫った経済低迷の可能性に対する恐怖がハジャル大臣に懸念を与えている。
2019年から銀行の預貯金が凍結されている預金者は、それらを抹消しようとする試みに不安を感じている。
金曜日朝、預金者数十人が預金者抗議同盟(Depositors’ Outcry Association)の呼びかけに応じ、リバン銀行(BDL)前で道路を封鎖して抗議を行った。
彼らは預貯金を凍結している銀行のやり方に反対の声を上げ、中央銀行総裁代理に対して「準備金すべてを預金者に支払う」よう求めた。
この同盟のアラア・ホルシッド会長は、「預金者の資金に関する政府の政策」を一蹴した。
そして、「私たちは人々の預貯金を抹消するという政府の悪意ある計画を拒絶する。私たちのお金は越えてはならない一線だ」と語った。
イサム・シャラフェディン避難民担当暫定大臣も抗議活動に参加した。
シャラフェディン大臣は次のように発表した。「預金者の権利が回復されないいかなる法案も拒否する。」
「内閣は預金者の権利行使を遅らせるいかなる法案も承認しない。事態を再建して正常に戻す一方で、預金を保護する法律を制定する必要がある。」