
ガザ市:国際連合は7日、数百人の生徒にタブレット端末を配布することで、封鎖されたガザ地区にいるパレスチナ人の子供たちと外の世界をつなぐ手伝いをしていると発表した。
ガザ地区の人口230万人のうち、半分近くを子供が占めている。彼らの多くは、イスラム組織ハマスが支配するガザ地区から一度も出られたことがない。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校では今週、タブレット約890台が配布されている。昨年には試験的にタブレット数十台が子供たちに配布されていた。
UNRWAのガザ地区の責任者であるトーマス・ホワイト氏はAFPに対し、「子供たちは成長するにつれ、ますますデジタル化する世界と関われるようにならなければならない。そのことを我々は非常に意識しています」と話した。
パレスチナ中央統計局によると、イスラエルが主導した15年に及ぶガザの封鎖でガザの経済は麻痺しており、学校を卒業した若者の失業率は74%だという。
欧州連合(EU)が資金提供する、子供たちのコンピューター・スキルを向上させるプロジェクトを、UNRWAは、成長している技術部門の仕事を地元やリモートで得る機会を増やす手段だとみなしている。
ガザ市にある校庭に立つホワイト氏は、このプロジェクトによって、「収入を得て、出世する機会をガザの若者に与える」ことができるかもしれないと話した。
このプロジェクトは、ガザの若者がコーディングや企業のバックオフィスITサポート、オンラインカスタマーサポートを始めるのに役立つ可能性がある、と同氏は付け加えた。
しかし、ガザの人々は今もなお、頻発する停電や2Gに制限されたインターネット・アクセスに対処しなければならない。
サルマ・シャミアさん(13)は、技術系のサマースクールで優秀な成績を収めた後、新しいタブレットを受け取った生徒の一人だ。
「将来はプログラミングを学び、ガザでプログラミングの会社を持ちたいと思っています」と彼女は、コンピュータがたくさんある教室で話した。
「プログラミングではガザは遅れていると思います。将来はプログラミングが世界を支配し、私たちは便利で美しいことができるようになると思っています」
AFP