
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使は28日、会談のため、フーシ派が支配するサヌアに到着した。同氏は国連が仲介した停戦を6カ月延長し、停戦協定の内容を実行するようフーシ派と国際的に承認されたイエメン政府に強く働きかけている。
グルンドベルグ氏はフーシ派幹部と会い、問題が数多くある中、停戦を延長し、タイズの交通を再開するための新たな提案を受け入れるよう説得する予定だ。
グルンドベルグ氏がサヌアを訪れているのは、イエメン政府とフーシ派がグルンドベルグ氏の提案書の新草案を受け取ったからだ。その草案の中身は、6カ月の停戦に加えて、包囲されたタイズ市で周辺道路を開放し、サヌア空港発の商業便の新たな目的地にドーハやマスカット、ムンバイを加えるというものだ。
この提案書によってフーシ派は、ホデイダ港を通過する燃料船からの収入を、2014年の給与総額に基づいてフーシ派支配地域の政府職員に給与を支払うために使うよう求められるだろう。不足分はイエメン政府が補う。
イエメン政府関係者はアラブニュースに対し、次のように述べた。「草案のコピーを受け取ったイエメン政府は、タイズ市への出入りに使われる少なくとも1本の主要道路ではなく、狭い道路しか開放されないことに難色を示し、フーシ派がフーシ派支配地域の政府職員に全額を支払うよう要求した」
「オセフラ、アル・サテーン、アル・ズライ、アル・ラヘダといったタイズの補助道路は、第1段階で開放される予定だ。主要道路であるソフティール・ロードの開放は、イエメン政府にとって重要だ」と、その匿名希望のイエメン政府関係者は述べ、「イエメン政府はフーシ派が停戦協定の条項を順守するという保証を求めている」と付け加えた。
国連の仲介で4月2日に発効し、2度延長された停戦は、10月2日に期限切れとなる。
イエメン全土で戦闘行為が大幅に減り、サヌアからアンマンやカイロに飛ぶ商業便が許可され、燃料船のホデイダ港入港が許可されたにもかかわらず、この停戦ではフーシ派によるイエメン第3の都市タイズの包囲の一部解除や、同市の住宅地域への差別的攻撃の停止にさえ至らなかった。
リヤドとマスカットへの訪問を終えたグルンドベルグ氏は27日、「停戦は破綻という重大な危険にさらされており、新たな戦闘が勃発する可能性がある」と警告し、和平を実現するようイエメン内戦の当事者に求めた。
「我々は戦争に戻る危険性がある岐路に立っている。私は、イエメンの人々が求めていることを優先する選択肢を選ぶよう当事者に求めている」とグルンドベルグ氏は述べた。
フーシ派は、27日に出された新たな提案や他の停戦延長を求める声を拒絶し、イエメン政府がフーシ派支配地域の政府職員に給与を支払い、フーシ派が言うところのサヌア空港とホデイダ港の「封鎖」を終わらせるよう要求した。
フーシ派の交渉責任者であるモハメド・アブドゥル・サラム氏は、「これらの重要な人道的問題に対処しなければ、イエメンの和平に向けた議論は信頼性や真剣さを欠いたものになる。イエメン人全員が対処を求めている」とツイートした。