
アラブニュース
ドバイ:800人以上のイラン人医師が、道徳的な理由で警察に拘束されていたマフサ・アミニさんが先月に死亡した原因を「隠蔽」して政府に協力したとして、医学評議会のトップを非難している。
ラジオ・ファルダが報じたところによると、この医師グループは10月11日に声明を発表し、イランの医療当局であるイラン医療評議会の責任者、モハマド・ラエイスザデ氏が、同会の名前と評価を利用して「マフサ・アミニさんの死因を隠蔽するために、いわゆる事実調査委員会の調査を正当化した」と表明した。
「事実調査委員会は密室で結成されたものであり、信用できない」。声明の署名人たちはこのように記述している。
アミニさんは、テヘラン市内でイスラム教の服装規定違反の疑いで道徳警察に逮捕され、その3日後の9月16日に死亡した。
逮捕された当時、目撃者らはジャーナリストに対し、22歳の被害者であるアミニさんが警察のバンの中で殴られたようだと話していた。その後、アミニさん昏睡状態に陥り、病院に収容されたという。
声明に署名した医師たちは、評議会の責任者であるラエイスザデ氏が「国民を守る医師としての道徳的・社会的義務」を忘れたことを「遺憾に思う」と述べている。
10月7日に出された検視報告書では、アミニさんの死因は、頭や手足への打撃ではなく、病気に関係するものだとされた。
また、イラン学生通信(ISNA)も、同医療評議会がアミニさんの死因となった「基礎疾患」を発見したと報じたが、負傷の有無については一切言及されなかった。
病院でアミニさんの画像を見た他の複数の医師は、耳からの出血の原因が頭部への打撃である可能性についてSNSで指摘した。
彼女の死は、イランと他の数ヵ国で街頭での抗議行動を引き起こした。この事件は、国際的にも大きな反響を呼んでいる。
アミニさんの死後、イランを揺るがした全国的な抗議行動の現場では、23人の子どもを含む少なくとも201人が死亡している。