
アラブニュース
キーウ(ウクライナ):ロシアがウクライナ全土で大規模な一斉空爆を行った1週間後の17日、ウクライナの首都キーウの中心部で大きな爆発が数回起こった。
キーウ市のビタリ・クリチコ市長は、市内中心部シェフチェンコ地区が攻撃の被害を受けたと述べた。住民には避難するよう促した。
クリチコ氏は自身の「テレグラム」のチャンネルで、早朝の爆発が非住宅用の建物の火災を引き起こし、いくつかのアパートが被害を受けたと述べた。
それ以上の詳細は即座には判明しなかった。死傷者の有無についての情報もなお不明だ。
この爆発はキーウ中心部で発生した。
1週間前、キーウ国立大学本館近くの子供の遊び場と交差点をミサイルが襲ったのと同じ場所だ。
ソーシャルメディアの投稿では、攻撃されたと思われる地区で火災が発生し、早朝の光の中で黒い煙が立ち上っている様子が映し出された。
ウクライナ大統領府の責任者アンドリー・イェルマク氏はソーシャルメディアサイト「テレグラム」への投稿で、ロシア軍がイラン製ドローン「シャヘド」を使ってキーウを攻撃した、と記述している。
ロシアはここ数週間、いわゆる自爆ドローンを繰り返し使用して、都心部や発電所などのインフラを標的に攻撃してきた。
紛争初期にロシア軍が首都を占領できなかったため、キーウ中心部への攻撃は、ここ数ヵ月は滅多に行われなくなっていた。
先週の早朝の攻撃による爆発音は、キーウ中心部では数ヵ月ぶりに聞かれたものだった。
戦争突入から間もなく9ヵ月になろうとする中、キーウだけでなくウクライナ国内の他の地域も、再び緊張状態に陥った。
17日の爆発により、ウクライナの多くの人々は、都市中心部での攻撃がより常態化するのを恐れていると思われる。
ロシアのプーチン大統領は、先週の攻撃は、クリミア半島とロシア本土を結ぶ橋が爆破されたことに対する報復だと述べた。
この爆破により橋は通行止めとなり、ロシアがウクライナ南部の占領地域に部隊を送り込む能力が制限された。
プーチン氏は、爆破の背後にウクライナの存在があったとして同国を非難している。
ロシア軍によるキーウへの攻撃は、ここ数日、ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州で戦闘が激化し、同南部のヘルソンとザポリージャ付近でウクライナの反撃が続いている中で行われた。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、16日夜の定例の状況報告で、ドネツク州のバフムト市とソレダル市周辺で激しい戦闘があったと述べた。
ドネツクとルガンスク両州は、ドンバス地方と呼ばれるウクライナ東部の工業地帯の大部分を占め、9月に国際法に反してロシアに併合された4州のうちの2州でもある。
16日、ロシアの支援を受けるドネツク州の現地政権は、ウクライナ軍の砲弾が同州の中央本部棟を直撃したと発表した。
この攻撃による死傷者は報告されていない。