
メネクセ・トキャイ
アンカラ:トルコとサウジアラビアの議会間友好団体が19日水曜日リヤドで会談を行い、両国は、現在進行中である国交正常化を推進するべく準備を整えている。
トルコ代表団は、木曜日の夜にもジェッダを訪問し、政府関係者や財界人らと会談する予定である。
今回の訪問は、協力の道を広げようとしている両国間の関係の制度化に向けた重要な一歩となる。
サウジアラビア諮問評議会のアブドゥラー・ビン・ムハンマド・アル・アシェイク議長が、トルコ議会友好団体のハリル・オズカン議長とその随行団を迎え入れた。
同評議会は10月16日に新会期を開始し、最初の外国代表団としてトルコ・サウジアラビア友好団体を受け入れた。
近い将来、同団体の役割は、議会間の関係をさらに強化し、両国間の結びつきを制度化することとなる。
オズカン氏は「今回の訪問に続いて、まもなくサウジアラビアから議員の代表団がやってきます。我々は今後の様々な政治的プロジェクトについて共に議論するため、彼らをトルコに招待しました。」とアラブニュースに語った。
彼は「我々はまた、サウジアラビアで働くトルコ人の財界人と会談しました。彼らは、二国間関係の正常化によって、自らの事業に良い影響が出始めていると語っていました。」と付言した。
トルコとサウジアラビアはともに、BRICS国際フォーラムへの参加にも関心を示している。
ワシントン所在のアラブ湾岸諸国研究所の上級研究員であるロバート・C・モギエルニッキ博士は、アラブニュースに対し、「ここ数年の外交・政治関係の緊張が、両国の経済協力や商業的関与に重くのしかかっていることは確かです」と述べた。
彼は「リヤドとアンカラの経済交流をさらに大きく育み、奨励しようとするのであれば、二国間の貿易の流れ、サウジアラビアのトルコへの投資、サウジアラビア人観光客のトルコへの訪問といった分野に改善の余地があります。」と付け加えた。
モギエルニッキ博士によれば、トルコの建設会社は、サウジアラビアの大規模プロジェクトへの参加を熱望しているという。
「そしてもちろん、諸外国とのエネルギー協力に関しては、サウジアラビアは強い信用性を持っています。」と付け加えた。
この訪問がなされた日、中東最大の放送局であるサウジアラビア国有 のMBC グループは、トルコの制作会社 2 社(Medyapim および Ay Yapim)と 5 年間の提携関係を締結し、今後数年間にわたり、トルコの人気コンテンツ、および中東・北アフリカ地域向けに独自制作中のアラビア語ドラマを共有することを発表している。
サウジアラビアのハリード・アル・ファーリハ投資大臣は、6月の公式会合において、両国間の投資機会は3兆3千億ドル相当に上ると発言している。二国間貿易の拡大に意欲的なトルコとサウジアラビアは、トルコでの事業フォーラム開催も計画しており、今回の会議ではその詳細についても話し合われた。
2022年の最初の9カ月間において、トルコの対サウジアラビア輸出額は180%増加し、4億2,000万ドル超に達した。
ネジメッティン・エルバカン大学の専門家であるゴカーン・チンカラ博士は、制度的結びつきが強化されることにより、両国間の地域協力プロジェクト開発に必要な基礎が整うと考えている。
彼は、「今回の訪問は、複数の面において両国の関係の深さを試す良いチャンスとなりました。」とアラブニュースに語った。
チンカラ博士によれば、両国間の協力で最重要となる分野は、防衛産業のようである。
彼は「サウジアラビア国内の防衛設備への需要を満たす機器をトルコが調達することは、関係を発展させ、地域で高まりつつある安全保障上の脅威に対する防衛戦線を共同で構築するうえで格好の出発点となるでしょう。」と述べた。
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領が今年初めにサウジアラビアを訪問した後、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は6月にアンカラを訪問し、この時両国は、貿易、航空、報道など複数の面で制限を解除したと発表した。
チンカラ博士は、トルコとサウジアラビアが今後、この地域におけるイランの影響力を制限するために何らかの措置を講じるだろうと予測している。
博士は、「イランがこの地域に長い間もたらしている地政学的な不安定さに対抗するためには、共同諜報機関の設立が考えられます。」と述べた。
なお、トルコとサウジアラビアは近時、ウクライナとロシア間での囚人交換協議の仲介を行っている。