• 今週の中間選挙で、民主党のルワ・ロンマン氏（29 歳）がジョージア州議会下院の議席を獲得した。
• ロンマン氏は58％の票を獲得し、彼女のイメージを傷つけようと人種差別的で反イスラム的な戦術を使って非難された、共和党の対立候補を退けた。

アリ・ユネス

ワシントン：若きコミュニティオーガナイザーのパレスチナ系アメリカ人が、米ジョージア州で初当選。

今週行われた中間選挙では、ジョージア州議会下院の第97地区で29歳の進歩的な民主党員であるルワ・ロンマン氏が初当選した。

ロンマン氏は、有権者を威嚇し彼女のイメージを傷つけようとして、人種差別的で反イスラム的な戦術を使って非難された、共和党の対立候補を退けた。

ロンマン氏は約58%の票を獲得し、明確な差をつけて勝利した。

ロンマン氏はアラブニュースに対して、選挙期間中、選挙区の大多数の人々が支持してくれたこと、「MAGA共和党員」を自称する対立候補ジョン・チャン氏の支持者からの脅威を感じたときは、いつも自分を守ってくれたと語った。

「MAGA」とは、トランプ前大統領のスローガン「Make America Great Again（アメリカ合衆国を再び偉大な国にする）」のことである。

「自分の選挙区のコミュニティと信頼関係を築くことができました。特に保守的なグループが私を支持し、対立候補の攻撃から守ってくれました」と ロンマン氏は語った。

選挙期間中の支援のおかげで、対立候補による悪質でイスラム嫌悪の攻撃に打ち勝つことができたという。

「私のことを心から気にかけてくれる素晴らしいコミュニティに住むことができて、私は本当に幸せです」と付け加えた。

Good morning! My name is Ruwa Romman, and I’ve just been elected to become Georgia’s first Muslim woman in the state house and first Palestinian ever elected to any public office in the state 🌊💙 #GAPol #Ruwa4Georgia pic.twitter.com/Ib2t02v6dv

— Rep. Ruwa Romman (@Ruwa4Georgia) November 9, 2022

2021年に選挙区の区割りが変更された第97地区はアトランタの北部のグイネット郡にあり、バークレー・レイク、ダルース、ノークロス、ピーチツリー・コーナーズなどの町が含まれる。

多様性に富む選挙区で、人口の40%が白人のアメリカ人で、相当数のイスラム系、アフリカ系、アジア系が含まれている。

ロンマン氏はパレスチナ人の両親のもと、ヨルダンのアンマンで生まれた。祖父母はパレスチナ難民だった。

22年前、ロンマン氏が7歳の時に両親とともにアトランタ地区に引っ越した。

約10カ月前に選挙活動を始めたときは懐疑的だった両親が、自分の政治に対する熱意を全面的に支援してくれると、ロンマン氏は語る。

「両親は私のことをとても誇りに思い、すごく喜んでいます」と付け加えた。

ロンマン氏は、当選したことにとても喜び光栄に思っていると述べ、実際に勝利し州の歴史を作ったということにまだ実感が湧かないと認めた。

「下院議員として州議会議事堂に行くのは、妙な感じです」と、ロンマン氏は勝利後の声明で述べた。「選挙活動を支援してくれたすべての人に、私の感謝の気持ちを伝えたいのですが、すべてを言葉にしきれません。

ボランティアで加わってくれた多くの人が、それまで政治的活動をしたことがありませんでした。

ボランティアとして支える初の候補者として、私を選んでくれたことを知り、とても光栄に思います」

「議員として働くことができる日が待ち遠しくてなりません。地区の皆さんのために働くことができる日が楽しみです」

ロンマン氏は、公教育の全額無償化、医療アクセスの拡大、経済的地位の向上や中絶へのアクセスなど女性の権利の保護などの公約を含む進歩的な政策を掲げて出馬した。

ロンマン氏はアラブニュースに対し、ジョージア州では歴史的に、共和党に有利に働くと思われていた戦術である「郵便投票への弾圧」が、さまざまな法的手段をつかって行われていたので、今回の当選は、ジョージア州の政治で明らかとなった大きな変化のひとつであると述べた。

ロンマン氏は、ジョージア州が長い間、共和党が支配する「赤い州」と考えられてきたが、実際には、選挙制度が共和党候補に有利になるようにゆがめられた「ボーター・サプレッション（ライバル陣営による選挙妨害）が行われる州」であると主張した。

ロンマン氏は、政治に公共サービスを取り戻し、政府には特別利益団体や大企業のためだけにではなく、すべての人のために働いてもらうと決意を述べた。

ジョージア州議会では他のイスラム系アメリカ人3人の候補者も、15日の選挙で歴史を作った。

2018年にイスラム系として初めて当選したシェイク・ラーマン州上院議員が再選された。

ナビラ・イスラム氏は、州上院議員に当選した初のイスラム系の女性となった。

また、ファルーク・ムガール氏はジョージア州下院議員に当選し、彼とロンマン氏は、ジョージア州初のイスラム系の州下院議員となる。