
エルサレム:今週、近年では異例となる爆破事件がエルサレムで発生し、イスラエル人1人が負傷し、26日に死亡したと、治療にあたった病院が発表した。イスラエルとパレスチナの対立で暴力行為が急増する中、最も新しい犠牲者となった。
エルサレムのシャーレ・ゼデック病院は、「エルサレムの入口における攻撃で致命傷を負っていた」タデサ・テシュマさんの死亡を発表した。
また、15歳のイスラエル系カナダ人も23日に起きた同様の爆発事件で死亡している。
この事件では市の西口にある超正統派ユダヤ教徒が頻繁に訪れるバス停が襲われた。
イスラエルの国内治安機関「シンベット」によると、2016年以来となるエルサレムを狙った爆破事件により、13人が負傷したと医療関係者が伝えている。
治安当局筋はAFPに対し、爆発物は遠隔操作で起爆されたものであり、犯行声明は出ていないが、パレスチナの過激派組織ハマスが攻撃を称賛していると語った。
今回の爆破事件は、エルサレムと占領下のヨルダン川西岸地区で今月、イスラエル人6人とパレスチナ人14人が死亡するなど、暴力行為が急増する中で発生したものだ。
イスラエルの治安部隊は厳戒態勢を維持しており、26日には警察が不審な小包があるとして、今回の爆破事件現場からそう遠くないエルサレムの幹線道路を一時封鎖した。
警察によると、この事件は誤報だったという。
2000年代初頭の第2次インティファーダ(蜂起)では、パレスチナの過激派がエルサレムを含む都市のバス停に繰り返し爆弾を仕掛けていた。
最近の暴力行為の多くはヨルダン川西岸地区に集中しており、AFP通信の集計によると、今年は125人以上のパレスチナ人が殺害されている。
また、イスラエルとパレスチナ自治区での攻撃により、少なくとも26人のイスラエル人が死亡している。
死者にはイスラエル軍、パレスチナの過激派、双方の民間人のほか、複数の子どもが含まれている。
今年、沿岸部の飛地でイスラエルとパレスチナの過激派が3日間にわたって衝突し、49人のガザ住民が死亡している。
AFP