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米当局者、トルコのシリアへの攻撃を受け「事態の沈静化」を強く促す

11月13日にイスタンブールで6人が死亡した爆破事件を受け、トルコ政府は11月20日、クロー・ソード作戦の一環として、イラクとシリアの国境付近に空爆を行った。(AFP/ファイル)
11月13日にイスタンブールで6人が死亡した爆破事件を受け、トルコ政府は11月20日、クロー・ソード作戦の一環として、イラクとシリアの国境付近に空爆を行った。(AFP/ファイル)
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27 Nov 2022 06:11:45 GMT9
27 Nov 2022 06:11:45 GMT9

・トルコ政府は今週、シリアとイラクの国境周辺で隠れていると見られるクルド人勢力に向け波状空爆を行った

・グレンジャー氏はこの軍事作戦上の展開について「容認しえないほど危険であり、深く憂慮している」と述べた

ベイルート:2022年11月25日金曜、シリア-トルコ国境付近での数日にわたる激しい空爆や爆撃を受け、シリアのアメリカ当局は、地域の安定を脅かし、ダーイシュとの戦いに影響するとして「即時の事態沈静化」を求めた。

トルコは今週、シリアとイラクの国境周辺で隠れているクルド人勢力に向け波状空爆を行った。トルコ政府は11月13日のイスタンブールでの爆破事件についてクルド系グループに容疑をかけており、その報復として行ったものである。

クルド系グループは爆破テロとの関係を否定しており、トルコの攻撃により市民が犠牲となり、また、ダーイシュとの戦いが脅かされている述べている。

イギリスに拠点を置く反体制系のシリア人権監視団は、空爆開始以降、シリア北部でトルコの攻撃により市民、戦闘員、兵士ら67人が死亡したと発表した。

アメリカの北・東シリア自治局支配地域担当特使のニコラス・グレンジャー氏はアメリカ政府は「シリアの地域社会や人々の生活をさらに脅かす軍事行動に強く反対しており、即時の事態沈静化を望んでいる」と述べた。

現在シリアにいるグレンジャー氏は、この展開は「容認しえないほど危険であり、深く憂慮している」と述べ、攻撃は現地にいる米軍をも危険にさらしていると付け加えた。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、クルド系勢力を標的として、シリア北部への新たな地上作戦を行うと警告していた。

2022年11月25日金曜、エルドアン大統領は「トルコ内外のあらゆるテロとの戦い」を続けると述べた。

トルコとアメリカの両国とも、トルコ国境内で何十年にもわたり反政府活動と攻撃を行ってきた非合法武装組織クルド労働者党(PKK)をテロ組織と認定している。

しかし、シリアの主要なクルド系勢力であるクルド人民防衛隊(YPG)については立場を異にしている。

このクルド人勢力は、ダーイシュとの戦いにおいて、アメリカの重要な同盟相手である。

トルコは2016年以降、シリア北部に対し3度、大規模な軍事侵攻を行っており、現在もトルコ軍がシリアの一部を支配している。

シリアのクルド系当局者は、トルコの新たな侵攻はどのような形であれダーイシュとの戦いを妨げるものだと警告している。

ダーイシュにはいまだ、潜伏工作員がおり、シリアのクルド系反対勢力、また、シリア政府に対して、ここ数ヶ月のうちに破壊的な攻撃を行っている。

クルド人主導のシリア民主軍スポークスマンのシアマンド・アリ氏はAP通信の取材に対し「私たちはこの警告を深刻に受け止めており、あらゆる地上攻撃に対処する準備をしている」と語った。

AP

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