レード・オマリ
アンマン: ヨルダン警察は、警察幹部殺害の容疑者らが潜伏するヨルダン南部の都市マーンのアジトを急襲し、その際、警察官3名が殉職し、5名が負傷した。
ヨルダン公安総局は月曜日、声明の中で、容疑者の1人である「過激思想タクフィリを信奉する戦闘員」が作戦中に殺害され、他の9名が逮捕されたと発表した。
公安総局はまた、容疑者らについて、「内4名は治安部隊に発砲し今回殺害された容疑者の兄弟で、3名は容疑者の1人の息子、他の2名はアジトに居合わせていた者」と述べている。
声明では、容疑者らは自動小銃と大量の弾薬を所持していたことが発覚したとしている。
また、亡くなった警官については、Ghaith Rahahleh警部、Mutaz Najada警部補、そしてIbrahim Shaqarin巡査長らの名を公表した。
アンマンのスワイレで行われたRahahleh警部の葬儀には、フセイン皇太子殿下が参列された。他の2名の遺体も月曜日、故郷のマダバとタフィレに埋葬された。
マーン、タフィレ、カラクの南部3都市では、燃料価格の上昇に抗議するトラック運転手らによるストライキや座り込みが散発的に行われている。警察によれば、ストライキのいくつかは、抗議者が公共施設や治安部隊を攻撃するなど、暴動と化している。
公安総局によれば、木曜日には、マーンのアル・フセニヤ地区でデモ隊との衝突で、マーン警察のナンバーツーに当たるAbdul Razzaq Al-Dalabeeh警視正が撃たれ、死亡した。
金曜日にAl-Dalabeeh警視正の遺族の弔問所を訪れたアブドッラー国王陛下は、犯人に裁きを受けさせることを宣誓し、国家に対する暴力、公共財の破壊、ヨルダン人の権利侵害には断固として対処することを強調した。
国王陛下は「我々は、ヨルダンとヨルダン人を守るために日夜働く治安当局員に対する暴力を容認しない」と述べた。
金曜日に行われたAl-Dalabeeh警視正の葬儀後の記者会見で、ヨルダン政府は、治安当局の方針について、市民が平和的にデモを行う権利を尊重しつつ、暴動や暴力に対処するために「厳格な態勢」を維持すると述べた。
公安総局によると、燃料価格の上昇に抗議するデモに関与したとされる44名が週末に逮捕された。
抗議は、マーン市内のトラック運転手らが実施した、アンマンと港湾都市アカバを結ぶ砂漠の高速道路での座り込みから始まった。その後、アンマンやイラクとの国境にあるマフラクなど、他の地域の同業者らも参加した。
マーン、タフィレ、カラクの商店主の間では運転手らへの支持を表明するために店を閉める動きがみられ、「市民的不服従」と形容されている。
一部地域では、暴動、道路の封鎖、タイヤの焼き捨てが発生したことを受け、治安部隊が介入した。
土曜日夜に、マーン市内のトラック運転手らは、ストライキを終了する合意を6名の国会議員らとの間で取り交わし、署名した。ストライキは17日間に及び、交通とサプライチェーンに大きな支障をきたした。
合意の下、運転手らは主要な高速道路から退避し、要求が満たされるとの約束を得て、業務を再開した。
トラック運転手ら(主にマーン、タフィレ、カラクの出身者)は、燃料価格の引き下げと燃料派生物に対する特別税課税の中止を求めている。
ヨルダンではここ数ヶ月、燃料、特にディーゼルやケロシンの価格が高騰しており、これに対し政府は国際市場の動向に原因があるとしている。また、燃料派生物への課税により、約10億ヨルダン・ディナール(14億ドル)を得たと発表している。
下院議会では、ビシェル・アル・ハサーウネ首相が燃料価格をめぐり、「政府には、燃料派生物に補助金を出す余裕はない」と述べている。
「燃料価格の引き下げには、5億5千万ヨルダン・ディナールの追加予算が必要となる。そのための財源は政府にない」