
アラブ・ニュース
ロンドン:イラン政府は、イスラエルとの戦争が起こった場合に暗殺する世界各地の離散ユダヤ人を相当数にのぼり特定したと、イラン情勢を専門とするフランス人ジャーナリスト、キャサリン・ペレス・シャクダム氏が警告した。
キャサリン・ペレス・シャクダム氏は、これまでイランの最高指導者アリー・ハメネイおよびイブラヒム・ライシ大統領と対談したことがあり、親イラン政府メディアに寄稿してきた。
同氏はユダヤ・クロニクルに、イランはイスラエルより攻撃を受けた場合に標的とする相当数のユダヤ人の所在を特定していることを明らかにした。
同氏は、イラン政府との関係で米国から制裁を受けた映画監督ナダー・タレブザデ氏を通じて、ある集会に同席し、この計画を知ったという。
昨年4月に亡くなったタレブザデ氏は、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)の支援イベントを手配する組織「ニューホライズン」のメンバーだった。
支援イベントの席上にて、「ユダヤ人が運営する著名なNGO、各ビジネス部門における関連人物およびその活動内容、ならびにラビの重鎮の所在を特定する」計画を知ったとペレス・シャクダム氏は述べた。
同氏は、IRGCが「彼らを標的にするために、彼らの影響力、家族と同居している場所を把握しようとしていた」と述べ、また、同氏がユダヤ人であることは出席者に知られていなかったと付け加えた。
IRGCはこれまでにも、外国人を含む国外の反対派の暗殺を試みているとして、たびたび非難されてきた。
昨年11月、MI5長官ケン・マッカラム氏は、イランには「政権の敵とみなされるイギリス人やイギリス在住の人物を誘拐、あるいは殺害する企てがある」と述べ、英国諜報機関が2022年に少なくとも10件の試みを阻止したと付け加えた。