
テルアビブ、イスラエル:イスラエル軍は21日、過激派組織「イスラム聖戦」のメンバーに禁錮22ヶ月の判決を下したと発表した。昨年には、このメンバーの逮捕を受けてガザ地区で3日間にわたる激しい戦闘が発生していた。
同軍の声明によると、バッサム・アル・サアディ被告への判決は、追加刑の執行停止と同被告への賠償金支払い命令を含む司法取引の一環として下された。同被告は違法結社・扇動・成りすましで有罪判決を受けていた。
声明によると、逮捕時点で62歳だったアル・サアディ被告は他の容疑者らと共に、ガザ地区にいるイスラム聖戦の工作員から資金を受け取り、その資金を使って同組織の「学生支部内での」活動を推進した。同被告は、昨年8月にヨルダン川西岸地区のジェニンで実施された夜間急襲の際に逮捕された。
イスラエルではパレスチナ人が司法取引に応じることが頻繁にあるが、法廷は治安当局が提示する秘密証拠に依存している場合が多いという批判の声もある。
イスラム聖戦はアル・サアディ被告の釈放を要求していた。イランから資金提供を受けている同組織は、長年にわたりイスラエルの民間人を標的とする攻撃を多数行ってきた。ヨルダン川西岸地区とガザ地区の両方で活動している。
イスラエル側は、イスラム聖戦がガザ地区からの報復攻撃を計画していたと主張した。
イスラエルは「差し迫った脅威」への対応としてガザ地区において一連の空爆を実施し、同組織の上級司令官を殺害した。同組織はその数時間後に数百発のロケット弾をイスラエルに向けて発射した。
この戦闘により、イスラム聖戦の上級司令官2人と戦闘員10人を含むパレスチナ人49人が死亡した。
その後、停戦が発効した。ガザ地区の過激派は約1100発のロケット弾を発射したが、イスラエル側では死者や重傷者は出なかった。
アル・サアディ被告はイスラム聖戦のメンバーである罪で複数回にわたって合計15年間イスラエルの刑務所に収監されていた。
イスラエルは2002年、同被告の息子のうち2人(いずれも同組織メンバー)を個別に殺害し、同年にジェニンで激しい戦闘が発生した際に同被告の自宅を破壊した。
イスラエル軍はここ数ヶ月、ジェニンにおける急襲作戦を定期的に実施している。
同軍は、イスラエル内で何度か攻撃が行われたことを受けて過激派ネットワークを解体することが目的だとしている。
急襲の際にはパレスチナ過激派との銃撃戦が度々発生している。
AP