
モスクワ:イスラエルのネタニヤフ首相は木曜、ウラジーミル・プーチン大統領と和平案について話し合うためにモスクワに飛んだ後、ドナルド・トランプ米大統領の中東和平案を新たなチャンスとして歓迎した。
「新しく、おそらくまたとないチャンスがここにある」と、イスラエルの首相は語った。同首相は火曜にこの和平案が発表された際、ホワイトハウスでトランプ氏の横に立ち、この和平案をイスラエルの勝利と呼んだ。
トランプの和平案は、イスラエルがエルサレムを「不可分の首都」として支配し続け、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地の併合を容認することを提案し、パレスチナ人の怒りをかった。
ネタニヤフ首相はクレムリンでの会談の冒頭、プーチン大統領に「あなたに話しあなたの意見を聞き、安全と平和のために、私たちの持ちうる力をどのように組み合わせることができるかを考えたい」と述べた。
「私がワシントンを訪問した後、トランプ大統領の『世紀の取引』について話をした指導者は、実はあなたが初めてだ」と彼は付け加えた。
ロシアの指導者であるプーチン大統領は公式発表でこの和平案には触れなかった。
汚職容疑に直面しているネタニヤフ首相は、3月の選挙に立候補しており、この和平案が彼の再選の可能性を高めることを望んでいる
3月2日に行われる選挙は、イスラエルにとってこの1年間で3度目となるものだ。世論調査では、首相率いる右派リクードがベニー・ガンツ元軍参謀総長率いる中道連合『青と白(Blue and White)』と再び接戦になっている。
ネタニヤフ首相がロシアを訪問中の同日、モスクワの空港をトランジットする際に荷物の中から少量の大麻が発見され、麻薬取引の罪で投獄されていた米国とイスラエル国籍の若い女性が釈放された。
彼女の事件はイスラエルで激しい抗議を巻き起こしており、ネタニヤフ首相がプーチン大統領に彼女に恩赦を与えるよう訴えた結果、彼女は釈放された。
AFP