モハメッド・ナジブ
ラマッラー:イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区のパレスチナ人は、パレスチナの地元の牧羊民や農民が自分たちの土地に入れないとして、イスラエルの牧羊民入植地を非難している。
イスラエルの裁判所が牧羊民入植者による前哨入植地の取り壊しと立ち退きを命じた判決があるにもかかわらず、イスラエルは前哨入植地を再建している。
パレスチナの町シンジルの農民、ムラウェ・アブドル・ハク氏はアラブニュースに対し、武装した牧羊民入植者がシンジルの土地1,000ドゥナム以上(その一部がハク氏の所有地)で羊を放牧していると述べた。その牧羊民入植者がハク氏の手を骨折させ、唐辛子スプレーを使用したため、ハク氏は入院を余儀なくされた。
アブドル・ハク氏はシンジルの地主数人とともに、イスラエルとの交渉窓口であるパレスチナ市民連絡事務所(Palestinian Civilian Liaison office)を通じて、入植者に対し苦情を申し立てたが、現状に変化はない。
イスラエルはヨルダン川西岸地区に94の軍事拠点、176の入植地、154の前哨入植地を設けている。分離壁には軍事・農業用のゲートが60ある。
また、パレスチナの私有地16万ドゥナムを入植地の農業施設に変更している。
パレスチナ人牧羊民は11日、入植者から暴行を受け、自分の土地を去らざるを得なかった。イスラエルの武装警察が10日、シカ村のパレスチナ人を逮捕し、パレスチナ人が自分の土地を使用できないようにした。
パレスチナ大統領府でヨルダン川西岸地区北部の入植地の申し立てを担当するガッサン・ダグラス氏はアラブニュースに対し、「イスラエルの入植者が家畜を放牧しているパレスチナの広大な土地を、パレスチナ人が使用できない。もし使用すれば、身体的暴行を受けることになるだろう」と語った。
イスラエル占領下にあるアラブ人の土地に建設されたイスラエル人入植地は、国際法上違法である。複数の国連安保理決議に違反しており、最新の決議2334号は、2017年12月に出された。