
イスタンブール:トルコの地震に見舞われた地域で15日、洪水が発生し、テントやコンテナ住宅で暮らしている少なくとも14人が死亡した。重要な選挙の前に、レジェプ・タイップ・エルドアン大統領がさらなるプレッシャーをかけられている。
さらに数人が奔流に押し流され、2月のマグニチュード7.8の地震に見舞われた地域では道路が泥の川と化した、と当局は発表した。
2月6日の地震による死者は、トルコでは4万8000人以上、シリアでは約6000人。この地域の近代の死者数としては最多だ。
被災地では、トルコの震災被災者数十万人がテントやコンテナ住宅に移り住んでいる。被害はトルコ南東部の11県に広がっている。
14日、集中豪雨がこの地域を襲った。気象予報機関は、集中豪雨は15日夜まで続くと予測している。
洪水により、シリア国境の北方約50キロのシャンルウルファで12人が死亡した、とトルコの当局者は発表した。
近くにあるアドゥヤマンでも、1歳児を含む2人が死亡し、5人が行方不明のままだ。
洪水が車を押し流し、震災被災者のために設置された仮設住宅が浸水している様子が映像に映っていた。
インターネット上で広まった動画の中で、ベージュのスーツにネクタイ姿の男性が、押し寄せる洪水に1点の家具と一緒に流されながら助けを求めていた。彼の安否は依然として不明だ。
他の映像には、枝やロープを使って被害者を水の中から引っ張り上げている様子が映っていた。
シャンルウルファ県知事公舎は、今回の洪水はこの地域の複数の主要病院の1階にも到達したと発表した。
5月14日に困難な再選に挑むエルドアン氏は、政府の災害対応の遅さに対する国民の猛反発に直面している。2月の地震は、同氏が統治した20年で最大の自然災害だった。
エルドアン氏は、何度も公に謝罪する一方で、これほどの規模の災害に迅速に対応できた国はないと強調している。
エルドアン氏はここ数週間、被災地を回り、被災者に会い、1年以内に全地域を再建すると約束した。
エルドアン氏は15日、議会で演説し、与党議員の前で「来年末までに31万9000棟の住宅を建設する」と述べた。
「これまでに提供してきた捜索・救助、緊急援助、一時避難施設に加えて、地震で破壊された都市を1年以内に復旧させることを国民に約束する」と同氏は述べた。
エルドアン氏は、政府の対応を監督するためにスレイマン・ソイル内相を洪水被災地に派遣した。
「現在、163人で構成されている10チームが、25キロの区間で捜索・救助活動を行っている」とソイル氏は述べた。
「ダイバーもいる。しかし、この天候下で、できることは限られている」と同氏は述べた。
AFP