
ベイルート:レバノンのナジーブ・ミカティ暫定首相は3日、カタールのモハメド・ビン・アブドゥラジズ・ビン・サレフ・アル・クライフィ地域担当外務大臣補佐官と会談し、レバノンの政治・経済危機に対するカタールの貢献を賞賛した。
ミカティ氏はまた、訪問中の同カタール特使との会談で、両国の強い結びつきを強調した。
ミカティ氏はカタールに対し、「レバノン軍を支援し、その責任を果たせるようにしてくれたこと」に改めて感謝を述べた。
今回のカタール政府高官の訪問は、レバノンの大統領職の空席の解決に向けたフランス・アラブ・アメリカによる努力の枠組みの中で行われた。国会は11回の投票に失敗し、大統領不在は6ヶ月目に突入している。
一方、自由愛国運動党、レバノン軍団党、ファランヘ党、進歩社会党は、ヒズボラとその同盟者が推す候補者、スレイマン・フランジェ議員を拒否している。
ミカティ氏のメディアオフィスによると、同氏はアル・クライフィ氏との会談で、レバノンの状況や、憲法で認められている緊急事態に対処するための暫定政府の取り組みについて議論した。
同氏はまた、レバノンに影響を及ぼしている危機の解決策は、できるだけ早く大統領を選出することにある、と付け加えた。
アル・クライフィ氏はまた、ナビーフ・ビッリー国会議長、アブドラ・ボウ・ハビブ暫定外相、大ムフティーのシェイク・アブドゥル・ラティフ・デリアン師、キリスト教マロン派のビシャーラ・ブトロス・アル・ライ総主教、ファランヘ党のサミー・ジェマイエル党首とも会談した。
その後、ヒズボラの調整・連絡部隊長であるワフィク・サファ氏の立ち会いのもと、ヒズボラ事務総長ハッサン・ナスラッラー師の政治顧問であるフセイン・カリル氏と面会した。
アル・クラフィ氏との会談後、ジェマイエル氏は、カタール代表団は意見を探り、レバノンの状況の現実を理解しようとしていると述べた。
「代表団はレバノンを支援するための準備ができており、サウジアラビアや湾岸諸国との連携も十分に取れています。我々は、我々の立場について議論するための開放性と用意があることを表明しました」
ジェマイエル氏は、カタールとサウジアラビアは常にレバノンの側に立ち、いかなる不当な外国の干渉からもレバノンを守ると強調した。
アル・クラフィ氏は、2月6日にパリで開催された、レバノン問題を協議する5者会議にカタールを代表して参加した。この会議には、フランス、サウジアラビア、エジプト、米国も参加した。
カタールは、2008年のドーハ合意においてレバノンの政治勢力間での合意が成立し、1年半にわたる大統領の空白期間を終わらせるなど、レバノンの過去の危機を緩和する役割を担ってきた。
キリスト教政党を中心とするレバノンの野党は、ヒズボラの大統領候補が提供可能な保証に不安を感じ、過去の失敗を背景にそれを守れるかどうか疑っている。
ある政治オブザーバーは次のように述べた。「ヒズボラとその政治チームは以前、ドーハ合意で政府を転覆させないことを約束したが、2010年には『ブロッキングサード』を利用し、ベイルートにメンバーを配備し、2011年には当時のサアド・ハリーリ氏が政府のトップに復帰する代わりにミカティ氏を首相にするよう脅迫した」
「ヒズボラとそのチームは、ドーハ合意で2012年に地域の紛争から離脱することに合意したが、その後、レバノンをシリア戦争に巻き込み、イエメンに介入し、サウジアラビアに対するキャンペーンを開始することでそれを撤回した」と同筋は付け加えた。「一方、ヒズボラの盟友であるミシェル・アウン前大統領は、独立したアプローチを採用すると公言していたのに、ヒズボラの庇護者と化してしまった」
ヒズボラと対立する団体「山の貴婦人の会」は3日、次のように述べた。「大統領危機はキリスト教のものではなく、レバノンがイランの占領下にあるため、大統領職に関して、また国家全体の選択において、ヒズボラがレバノン人にその意思を押し付けようとしていることに代表される、大きな国家危機の反映である」
レバノンは5月に市町村選挙を予定している。昨年の選挙は、議会選挙と重なったため延期された。
バッサム・マウラウィ暫定内相は、3日に5月の選挙日を設定したが、選挙の実施は必要な資金が確保できるかどうかにかかっていると述べた。
「選挙を実施するための費用の一部は国連開発計画(UNDP)が負担しているが、国際通貨基金の特別引出権(通称SDR)に頼ってでも、国が確保しなければならない費用がある」とマウラウィ氏は述べた。