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アル・アクサでのイスラエル警察による弾圧で緊張高まる

ラマダン中に衝突が発生した後、アル・アクサモスクの敷地内を歩くイスラエル警察。2023年4月5日、エルサレム。(AFP)
ラマダン中に衝突が発生した後、アル・アクサモスクの敷地内を歩くイスラエル警察。2023年4月5日、エルサレム。(AFP)
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06 Apr 2023 07:04:15 GMT9
06 Apr 2023 07:04:15 GMT9
  • 警察が明け方にモスクに突入し、数十人の礼拝者を殴打・逮捕し、診療所を破壊し、救急車の通行を妨げた
  • ユダヤ教の過激主義団体から、5日の夜に始まった過越の祭の一環としてモスクの敷地内でヤギを屠殺するよう求める声が出ている

モハメッド・ナジブ

ラマッラー:5日、イスラエル警察が明け方にアル・アクサモスクに突入して数十人の礼拝者を激しく殴打し逮捕したことで、パレスチナ自治区の緊張が高まった。

伝えられるところによると、警察は約50人を負傷させ、アル・アクサ診療所を破壊し、救急車が負傷者を搬送するために現場に行くのを妨げ、モスクの窓や扉を壊した。

パレスチナ赤新月社は、モスク付近や城壁外で発生した衝突で負傷した12人を同社のエルサレムチームが治療したことを明らかにした。3人が病院に搬送され、負傷した25人が逮捕された後にイスラエルの拘置所から釈放された。

エルサレムのアル・アクサモスクは、メッカのグランドモスク、マディーナの預言者のモスクに次ぐイスラム教第三の聖地である。ラマダン中に多くの人々によってタラーウィーフの礼拝が捧げられる場所だ。しかし、彼らはイスラエル軍・警察による干渉を受けている。

挑発的な動きはこれだけではない。ユダヤ教の過激主義団体から、5日の夜に始まった過越の祭の一環としてモスクの敷地内でヤギを屠殺するよう求める声が出ているのだ。その結果4日夜には多くのイスラム教徒が、礼拝のためだけでなく入植者らがその計画を実行に移すのを阻止するためにモスク内に留まっていた。

イスラエル当局が過越の祭の休暇を理由に8日深夜までパレスチナ自治区を完全に封鎖することを決定したことにより、その期間は防衛や礼拝のためにモスクに戻ることができなくなったため、イスラム教徒らはモスクに留まっていたのだ。

5日、過越のいけにえを捧げるためにモスクの中庭に入ろうとした入植者2人がイスラエル警察によって逮捕された。

イスラエル警察はモスクから350人以上を排除し、顔を隠していた者、石を投げた者、モスクを冒涜した疑いのある者などを逮捕したことを明らかにした。

警察は、「公序良俗を乱そうとする者は引き続き取り締まっていく」と述べた。

エルサレムのアル・アクサを管理しているヨルダンはイスラエル当局に対し、直ちに聖地から警察と特別部隊を撤収させるよう求めた。

ヨルダン外務省のシナン・アル・マジャリ報道官は、この弾圧を「目に余る侵害」と表現したうえで、イスラエルに対し国際人道法に従い、歴史的現状の変更を狙ったあらゆる措置を控えるよう求めた。

また、危険なエスカレーションがもたらし得る帰結について警告し、イスラエルにはモスクと礼拝者の安全に対する責任があると述べた。

サウジアラビア外務省は、同国はこの「あからさまな侵入」を非難するとしたうえで、「和平努力を損なうだけでなく宗教の神聖さに関する国際的な原則・規範に矛盾するこれらの行動を絶対的に拒否する」と表明した。

また、占領を終わらせパレスチナ問題の公正かつ包括的な解決策を見出すためのあらゆる努力を支持するというサウジアラビアの断固たる立場を再確認した。

ヨルダンに属するエルサレム・イスラム・ワクフ局は、イスラエル警察はモスクの窓や扉を故意に壊してモスクの神聖さをあからさまに侵したと非難したうえで、ヨルダンのアブドッラー国王に対しこのような攻撃や侵入を終わらせるよう訴えた。

ハマス政治局のイスマーイール・ハニーヤ局長は、モスクで起こったことは「前代未聞の犯罪」であり、相応の帰結を招くことになるだろうと述べた。

今月のユダヤ教の休暇はラマダンと重なっているため、アル・アクサに集まった数千人のイスラム教徒が嫌がらせを受ける一方、イスラエル警察が数十人の入植者がモスク敷地内に入って儀式を行うことを容認するなど、緊張が高まっている。

しかし、今回はさらに事態をこじらせている要因がある。最近発足したイスラエル政府内の極右閣僚らの存在だ。その一人であるイタマル・ベングビール国家安全保障相は数日前、アル・アクサモスクはイスラム教徒ではなくユダヤ教徒のものだと宣言した。

パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相は、エルサレムで起こっていることは「礼拝者に対する重大犯罪」であるとしたうえで、イスラム教徒の礼拝を妨げることを通してアル・アクサモスクの「ユダヤ化」のプロセスが進行していると非難した。

また、モスクで礼拝するのに「占領軍からの許可」は必要なく、「それは我々の権利だ」と述べた。さらに、過去にアル・アクサに突入した時に占領軍に対する革命が起きたという歴史からイスラエルは学んでいないと批判した。

パレスチナ大統領府は、聖地におけるレッドラインを越えれば大規模なエスカレーションにつながると警告した。

クウェート、イラン、エジプト、アラブ連盟、カタール、イスラム協力機構、トルコも、イスラエルによる弾圧を非難した。

東エルサレムの著名なファタハ指導者であるアフマド・グネイム氏はアラブニュースに対し、イスラエルの残忍な行動の目的は、ユダヤ教の過越の祭の間にアル・アクサに入るイスラエル人入植者に立ち向かえないようにイスラム教徒を排除することであるとの見方を語った。

国連のトル・ウェネスランド中東和平プロセス特別調整官は、モスク内で行われた暴力の映像を見てショックを受けたと述べた。

同調整官は続けた。「イスラエル治安部隊がパレスチナ人らを殴っているように見える様子や大勢が逮捕されている様子に動揺した」

「聖地の歴史的現状はヨルダン・ハシェミット王国の特別な役割に従って守られなければならない。ワクフの役割は不可欠であり、その重要な任務を果たすための権限を与えられなければならない」

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