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アル・ジャダーン、パンデミックによるサウジアラビアの課題の全容を明らかに

2020年5月3日、リヤドのサウジ国立保健緊急対策センター(NHEOC)でCOVID-19パンデミック危機の監視に従事する従業員。(AFP / ファイズ・ヌレルディン)
2020年5月3日、リヤドのサウジ国立保健緊急対策センター(NHEOC)でCOVID-19パンデミック危機の監視に従事する従業員。(AFP / ファイズ・ヌレルディン)
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04 May 2020 09:05:10 GMT9
フランク・ケーン
04 May 2020 09:05:10 GMT9

フランク・ケイン

サウジアラビアのモハメド・アル=ジャダーン財務相は、コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックに引き起こされた経済ショックによりサウジが直面する課題の全容を明らかにした。

土曜夕方のインタビューで大臣は、パンデミックによる景気低迷に対抗するための「厳格で痛みを伴う」措置を講じる必要性について語り、ビジョン2030の多様化戦略の下で注目を集める各プロジェクトのタイミングを含むすべてが、前例のない状況下コスト制御のために検討が行われていることを明らかにした。

「リストはとてつもなく長い」と、大臣はコスト削減対象となりうる諸々の案件について述べた。世界中の他の国々ももちろん同じ課題に直面しているが、サウジアラビアにとって危機がさらに深刻なのは、世界的な石油需要の減少の結果として同時に石油収入も衝撃を食らうことである。経済活動の低迷と石油収入の減少という二重の衝撃により、サウジにとって抜本的で迅速な行動が不可避となる、とアル・ジャダーンは述べた。

株式市場は驚きを好まない。不快なものはなおさらだ。インタビューが公開された直後、タダウル指数は市場で7%以上下落した。

リヤドの取引市場の指標となるサウジアラムコは5%以上下げた。市場を混乱させたのは、大臣がサウジ財政について語るトーンが最近の声明に比べて明らかに変化したことであった。わずか10日前、大臣は第一四半期の予算発表のプレビューにおいて、サウジアラビアは倹約に努め、準備金を利用し、国際資本市場から資金を借りる必要はあるものの、同国は他の重大な危機を乗り切っており、今回のパンデミックに耐えるために必要な資源や底力があると述べたばかりだった。

今、全世界が1930年代の大恐慌に似た景気後退期に直面している。しかし少なくともサウジアラビアは当初の衝撃を乗り切るための―また、堅実で先見の明のある戦略があれば緊縮財政からの脱却を可能とする―経済的・財政的資源を備えている。

フランク・ケイン

予算自体では、大臣は2020年の不可避の財政赤字をカバーするために慎重に検討された計画を立て、その実行のために使える備蓄金がまだ6460億ドルあることを明らかにした。大臣の新たな口調と強調する箇所の変化は顕著なものであった。今、「人々にとっての基本的生活必需品」を超越したところですべての可能性が開かれている、と大臣は述べた。「リストはとてつもなく長い」と、大臣はコスト削減の対象となりうる案件について語った。サウジがこの比類のなき経済不確実性の時期に突入するにあたり、同国にはいくつかの明確な利点があることを強調することが重要と考えられる。サウジの負債水準は国際基準では低く、最近では70億ドルの国債が何度か募集枠を超過するなどして成功が示されたように、国際資本市場でさらに多くの資金を調達できる能力がある。

また、サウジアラビア金融管理局、公共投資基金、その他の国家機関が保有する多額の資本準備金もあり、今我々が経験しているような緊急時にはこれらの機関には帳簿バランスを取るよう要請される可能性がある。G20の他の主要経済国メンバーは、パンデミックによる経済ハリケーンに立ち向かおうとする中これほどの戦力を秘めた準備金を持っていない。

さらに、サウジアラビアの金融機関は強力なバランスシートを持っており、余剰の現金を注入し銀行システムを保護するという初期の政府の措置によりさらに強化されている。経済の非石油セクター、特に中小企業は、政府による支援の公約の実現を求めて銀行に目を向けるであろう。

アル・ジャダーンが説明した緊急措置により公的財政への最初の衝撃が抑えられれば、政策立案者たちは経済を復活させるために必要な刺激策に注意を向けるだろう。

国際通貨基金(IMF)は最近、サウジアラビア経済は今年2.3%縮小すると予想した一方、来年は2.9%成長と急激な反発を見込んでいると述べた。この頃には、収益を生むエネルギー製品の需要もある程度回復し、原油価格も渇望される通り大きく押し上げられるはずである。

IMFはまた、コロナ危機は1930年代の大恐慌と同様の世界的な不況をもたらす可能性があると述べた。世界が苦境から這い出ることができた主な要因は、フランクリン・デラノ・ルーズベルト米大統領のニューディール政策の下で政府支出が増えたことだった。今、全世界が当時と同様の景気後退期に直面している。しかし少なくともサウジアラビアは当初の衝撃を乗り切るための―また、堅実で先見の明のある戦略があれば緊縮財政からの脱却を可能とする―経済的・財政的資源を備えている。

  • フランク・ケインは受賞歴のあるドバイ在住のビジネスジャーナリスト。
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