• フーシ派は、フダイダで深刻化している停電への対応や他の基礎的サービスに対し、資金をほとんど費やしていないとイエメンの人々は述べている
• 熱気を逃れるために屋外で寝る人々の画像に、#Hodeidahisdying （フダイダは機能停止している）や、#Hodeidah_is_disaster_city（フダイダは災害都市）などのハッシュタグが付いている

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イエメンの人権活動家や自治体関係者らがSNS上のキャンペーンに参加し、フーシ派が支配するフダイダで長引く停電と気温の上昇に苦しむ人々に対して、国際的な関心を集めようとしている。

フーシ派は、4月2日以降にフダイダ港へ入った石油タンカーから数十億イエメン・リヤルの収益を上げているにもかかわらず、市内で深刻化する停電への対応や他の基礎的サービスに対し、資金をほとんど費やしていないとイエメンの人々は訴えている。

人々は、#Hodeidahisdying （フダイダは機能停止している）や、#Hodeidah_is_disaster_city（フダイダは災害都市）などのハッシュタグを使い、熱気を逃れるために半裸で屋外や自宅の屋根で寝る男性や子供たちの画像を投稿した。

「フダイダで放置されている人々は、フーシ派の傲慢さの最大の犠牲者だ。飢餓、病気、不公正。彼らは、自分たちが住む土地への助成金となるはずの資金が他へ流用され、基本的な権利のほとんどを奪われている」とジャーナリストのアクラム・タウフィーク氏はツイートした。

フダイダでフーシ派が運営する拘置所に拘束されていた活動家のミュニエル・モハメド氏は、夏の時期に獄中で過ごした日々を振り返り、フダイダのこの季節は「ある種の地獄だ」と語った。

「私は数ヵ月、フダイダにあるフーシ派組織の拘置所で過ごしたが、これまでの人生で最悪の日々だった。熱は皮膚を焼くだけでなく、骨も内蔵も溶かす」とモハメド氏は述べた。

国際援助機関によると、少なくともイエメンの物資の70％、イエメンへの人道支援の80％が、フダイダ港を経由しているという。

2018年末、イエメン政府とフーシ派は、国連の仲介でストックホルム協定に署名した。この協定でフーシ派は、燃料や物資を輸送する船舶からの収益をフダイダの中央銀行に預金することに合意している。

この収益を、フーシ派支配地域の自治体職員への給与に充てる代わりに、イエメン政府はフダイダへの軍事攻撃を中止するというものだ。

イエメン政府は2020年7月、フーシ派が中央銀行フダイダ支店から1億6000万ドル近くを横領し、自治体職員への給与の支払いを拒んでいるとして糾弾した。

フダイダ住民や自治体関係者によると、横領金はフーシ派の軍資金としてサヌアに送られ、暑い中で長期の停電と闘うフダイダ住民は放置されているという。

フダイダのワリード・アル・クダイミ副知事は、フーシ派が最近、フダイダの電力支援基金から数十イエメン・リヤルを横領し、その全額をサヌアに送ったと語った。この資金は本来、夏の電力需要に備えて市内の電力網の維持管理や新規購入に充てられるはずであったという。「収益が継続的に横領されることにより、フダイダとその住民は死と苦痛に直面している」と同副知事は述べた。

住民らによると、電力は1日3時間しか供給されず、病院ではエアコンが使えずに患者が死亡するなど、広範囲の停電があらゆるセクターに影響を及ぼしているという。

「フダイダでの状況は非常に厳しい。停電のために患者が亡くなっている。国連とその特使に対し、フダイダを支配する当事者に停電への対応を迫るよう要請する」と、現在はアデンに住むフダイダのジャーナリストが、匿名を条件にアラブニュースに語った。

フーシ派が支配するフダイダでは、抗議者は残虐な方法で抑圧されるが、人々はインターネットを使って匿名で抗議し、国外の友人や親類に自分たちの苦境を伝えるなどしている。

「私の子供たちは暑さに苛まれており、顔や身体に異常が出ている。フダイダでは何千もの子供たちが苦しんでいる。皮膚は酸でもかけたように焼けている。子供たちは日中は泣き叫び、夜も苦しんでいる」とのフダイダ住民のメッセージが、SNS上で広く拡散されている。