モハメッド・ナジブ

ラマッラー：イスラエル警察が数百人の正教徒によるエルサレム旧市街の教会での聖土曜日の祝祭を阻止し、強引な手段だとする批判を受けている。

ニュースサイトなどで流れている映像によると、聖墳墓教会前で複数のコプト正教会の神父が狙われたという。

イスラエル警察は、旧市街の門にバリケードとフェンスを設けて祝祭を妨害し、少数のキリスト教徒と入場許可証を持つ者のみ入場を許可した。

また、イスラエル警察はKhan Al-Zeitの市場で交通を妨害し、検問所を越えようとする数十人の礼拝者に暴行を加えたと地元の情報筋は伝えた。

千年の歴史を持つこの祝祭には、通常、イエスが埋葬されたとキリスト教徒が考えている聖墳墓教会に数千人の参拝者が訪れる。

10,000人もの礼拝者が教会に詰めかけた例年とは対照的に、今年は1,800人しか中に入れず、さらに1,200人が外に出ることとなる。また、旧市街の周辺にはさらに検問所が設けられ、教会周辺への立ち入りが制限される予定だ。

パレスチナ外務省は、「礼拝の自由に対するあからさまな攻撃」と表現している。

同省は、「占領下のエルサレムにおける既存の政治的、歴史的・法的立場と、エルサレムにおける占領政権としてのイスラエルの義務に対する言語道断の攻撃である」と非難した。

これらの措置は「国際法、国際人道法および締結済みの協定に違反する」としている。

教会は、地元のキリスト教徒を追い出そうとする長年の取り組みの一環であると考え、警察の規制への協力を拒否するとした。

一部の教会の指導者は、エルサレムでのキリスト教徒とその財産を標的とした暴力行為や破壊行為の増加に対し、不処罰の状況であると評し懸念を表明した。

パレスチナのキリスト教関連大統領高等委員会は、イスラエルの制限をよそに、「光の土曜日」の活動への多くのキリスト教徒の参加を求めた。

聖墳墓は、東エルサレムの旧市街のキリスト教区の中心にある。

何時間もの待望の末、エルサレムのギリシャ正教の総主教が、封印された空の墓から火を灯したろうそくを持って現れると、この儀式はクライマックスに達する。これは、正教会の復活祭の前に毎年行われる、聖土曜日の奇跡とされている神秘的な行事である。

そしてそのろうそくの火は、暗い教会内や外に集まった信者たちの間で素早く分配される。

イスラエル警察は、聖火の儀式への参加者の安全の確保に努めているとした。

同警察は「イスラエル警察にとって、参加者全員の安全確保が極めて重要です。警官たちは、大勢で到着した参加者の流れの助けとなるために働いています」と声明を発表した。

それにもかかわらず、イスラエル占領軍がエルサレムを軍の兵舎に変え、教会へのアクセスを阻み、国家主導の宗教迫害が明らかに激化していることに、パレスチナ国民キリスト教連合は深い怒りと悲しみを表明した。

同連合のディミトリ・ディリアーニ会長は、「最も基本的な人権を著しく侵害する」抑圧的な措置を非難した。

同会長は、世界全体が「イスラエル占領軍の人種差別的な性質について強い懸念を表明すべきであり、その性質は最近、ユダヤ人でない人に対する宗教的迫害として現れています。パレスチナ国民キリスト教連合は、パレスチナのイスラム教徒やキリスト教徒を含むすべての人の権利を守るよう呼びかけます」と述べた。

また同氏は、イスラエル占領軍の残忍な弾圧にもかかわらず、連合は「イスラエル占領軍が課す非道な規制に挑戦し、できるだけ多くの礼拝者や祝賀者を動員するために、この1週間たゆまぬ努力を重ねてきた」と語った。

ディリアーニ会長は、占領軍の決定を拒否し、聖墳墓教会に対する占領軍の権威を認めないという、エルサレムの諸教会の総主教や首長たちの一丸となった姿勢を賞賛しました。

「私たちは、リスクや課題に直面しようとも、エルサレムで自由に礼拝する生得の権利を行使し続けます」と同会長は語った。

その他、土曜日には、イスラエル警察が再びアル・アクサモスクの中庭に大挙して押し入り、金曜日に岩のドームに設置された横断幕や旗を撤去した。