

ドバイ: UAEは、ラシード探査ローバーを搭載した宇宙船が月面着陸を試みた際に墜落したと思われることから、新たな月探査ミッションを開始する。
民間企業による初の月面着陸を目指した日本のiSpace社は、着陸機「Hakuto-R」が紛失した可能性が高いと発表した。
探査機との通信が途絶えたのは、火曜日に予定されていた着陸の直前だった。
しかし、UAE副大統領兼首相のシェイク・ムハンマド・ビン・ラシード・アール・マクトゥーム氏は、ラシード2の月探査ミッションをムハンマド・ビン・ラシード宇宙センターの主導によって開始することを明らかにした。
この発表は、シェイク・ムハンマド氏が同センターを訪問し、宇宙計画を支える首長国のチームと会談した際に行われた。
ドバイ首長のシェイク・ムハンマド氏は、UAEが宇宙における新たなフロンティアを開拓するという野望を持って推進することが最も重要であると指摘。ラシード探査機を月に着陸させる試みは失敗に終わったが、国家は「志を高く持ち続けている」と言及した。
ムハンマド氏は国営通信社WAMに対し「首長国の人々は、先進的な宇宙計画を開発し、活気ある国家宇宙部門を迅速に創設する能力を証明した」
「UAEは、わずか10年で宇宙部門をゼロから築き上げた。ラシード探査機のミッションは、宇宙探査に対する国家の野心的なビジョンにより推進されたものだ」と語った。
ドバイ皇太子でドバイ執行評議会議長のシェイク・ハムダン・ビン・ムハンマド・アール・マクトゥーム氏は、どんな宇宙ミッションにも高いレベルのリスクが伴うが、リスクは科学的かつ体系的に管理することができる、と述べた。
「シェイク・ムハンマド・ビン・ラシード・アール・マクトゥーム氏の指示と指導の下、我々は、月への到達に向けた首長国の新しい試みであるラシード2プロジェクトの開始を発表した」
ラシード2は、UAE宇宙センターが世界で最もコンパクトな探査機を作り、首長国およびアラブ初の探査機を月周回軌道に投入した成功に続くものとなっている。
東京に本社を置くiSpaceの着陸船「Hakuto-R」に搭載されたラシード探査機は、12月11日にスペースX社のロケットで打ち上げられた。
MBRSCは、首長国の月探査ミッションの科学プログラムにおいて、国際的な10団体とUAEを拠点とする4団体と提携し、約40人の科学者や研究者がラシード探査機に搭載する主要機器の開発に携った。
このコンパクトな探査機は、重さ約10kg、高さ80cm、長さ53.5cm、幅は約54cm。
ラシード2プロジェクトは、この国の高まる能力の最新の証としての役割を果たし、最後のフロンティアへと大きな飛躍を遂げるなかで、宇宙探査の推進に対するUAEの揺るぎない献身を表している。