• ダーイシュ指導者、アブフセイン・フセイニ・クライシと名乗る人物は、4月29日に実施されたテロ掃討作戦で殺害された
• トルコは、シリア国境沿いのダーイシュとクルド人武装勢力に対して数多くの作戦を実施してきた

アンカラ：4月30日の夜、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコ軍がシリアでの作戦中にダーイシュ指導者を殺害したと発表した。

同大統領は トルコ国営放送のインタビューで、ダーイシュ指導者、アブフセイン・フセイニ・クライシと名乗る人物が、4月29日に実施されたテロ掃討作戦で殺害されたと発表した。

同大統領によると、MITは「長らく」クライシ氏を追跡していた。

同大統領はインタビューで、「我々はいかなる差別もせず、テロ組織との闘いを続けていく」と述べた。

トルコは、シリア国境沿いのダーイシュおよびクルド人武装勢力に対して数多くの作戦を実施し、武装勢力と疑われる人物を捕獲または殺害してきた。 同国は、クルド人武装勢力をトルコとシリアの国境から一掃するため地上侵攻を続けており、シリア北部一帯に部隊を展開し、実効支配している。

アブフセイン・フセイニ・クライシ氏は、10月に前指導者が殺害された後、過激派組織の指導者に指名され、ダーイシュの広報担当は同氏を「ダーイシュのベテランの戦闘員の1人であり、忠実な息子の1人」と呼んでいた。

同氏は、過激派組織がかつてイラクとシリアで保持していた領土の支配を失った際に、ダーイシュ の指導者に就任した。 しかし、再び組織化を進め、潜伏工作員が両国で致命的な攻撃を行っていた。

ダーイシュの創設者であるアブ・バクル・アル・バグダディ氏は、2019 年 10 月にシリア北西部での襲撃で米軍に追い詰められ自殺した。 米軍によると、アブ・ハサン・アル・ハシミ・アル・クライシ氏は、10月中旬、シリア南部のダルアー州でのシリア反体制武装組織「自由シリア軍」（FSA）の作戦で殺害された。

ダーイシュは、約 10 年前にアルカイダから離脱し、シリア北部と東部、およびイラク北部と西部の大部分を支配することになった。 2014 年、過激派はいわゆるカリフ制国家の樹立を宣言し、世界中から支持者を集めた。

その後数年間、世界中でテロ攻撃の犯行声明を出し、各国から攻撃を受けるまで、何百人もの人を殺傷してきた。 2019 年 3 月、米国が支援するシリアの戦闘組織は、イラクと国境を接するシリア東部の デリゾールでかつて過激派が保有していた最後の拠点を占領した。

AP