
アンマン:シリアは1日、ヨルダンやイラクとの国境を越えた麻薬の密輸を停止させ、麻薬の生産者および輸送者を特定することに合意した。
この誓約は、アンマンで開催されたサウジアラビア、エジプト、イラク、ヨルダンの外相およびシリアのファイサル・ミクダード外相が参加した歴史的に重要な会合でなされた。
会合では、シリアを荒廃化し分裂させた13年間の内戦の政治的解決の一環として、シリアとの関係を正常化する方法が議題となった。
会合後の最終声明によると、数百万人のシリア難民の自主的な帰還の経路や、麻薬密輸に対抗するための協調的な取り組みについて議論がなされたとのこと。
シリア政府は「ヨルダンやイラクとの国境での密輸をなくすために必要な措置を取り」、麻薬を生産しこの2カ国に輸送している者を特定することに同意したという。
シリアは、アラブ諸国政府や欧米諸国から、中毒性が高く収益が大きいアンフェタミン「カプタゴン」を生産し、湾岸諸国への密輸を組織化していると非難を受けている。
ヨルダンのアイマン・サファディ外相は、今回の会合は紛争の終結を確実にするための「スタートであり、プロセスは進行中」であると述べた。
同外相は「シリアとシリア人が暮らす現実の改善につながる措置が着実になされることが必要だ」と述べ、シリアのアラブ連盟への復帰については、連盟が決定することとなるだろうと語った。
ヨルダンはシリアに対し、アラブ諸国と協働し紛争終結のための段階的な道筋をたどり、難民、拘留者、麻薬密輸、またシリアにおけるイランが支援する民兵の問題に取り組むよう求めている。
「明確さと誠実さがあった」とサファディ外相は、アンマンでの会合について述べ、「国連と連携して、難民の安全かつ自発的な帰還を主導していくためのメカニズムに合意した」と述べた。