• サウジeスポーツ連盟の会長であるファイサル・ビン・バンダル王子は、リヤドで2日間にわたって開催中の「ネクスト・ワールド・フォーラム」の傍らでアラブニュースのインタビューに応じた。

ナディン・ハッサン と レイナ・タクラ

リヤド：サウジアラビアは、今後10年以内にeスポーツ部門のグローバルプレイヤーとなるべく、またこの産業を世界の舞台の最前線に押し出すべく努めている。サウジeスポーツ連盟（SEF）の会長であるファイサル・ビン・バンダル王子が語った。

リヤドで2日間にわたって開催中の「ネクスト・ワールド・フォーラム」の傍らでアラブニュースのインタビューに応じたファイサル王子は、世界のゲーマー人口が37億人に達することが予測される中でのサウジアラビアの野心的な目標について概説した。

「我々はゲーミング・eスポーツ国家戦略の中で、サウジアラビアのゲーミング・eスポーツ産業は2030年までにGDPへの寄与が500億ドルサウジリヤルに達すると言っている。これはGDPのおよそ1%に等しい」

王子は、2018年に設立されたSEFが当初力を入れていたのは、規制の合理化、サーバーインフラの確立、ゲームの現地語へのローカライズなどだったと説明する。

しかし、現在議論されているのはトップクラスのeスポーツ国家への仲間入りを果たすことについてだという。現在のゲーミング部門においてはアフリカと南アジアの国々が大きな影響力を持っている。

ファイサル王子はそれにもかかわらず、eスポーツ産業が堅調なこれらの国々に間もなくサウジアラビアが加わることを確信していると言う。

「人口の68%が自分のことをゲーマーだと考えている。湾岸地域全体やMENA（中東・北アフリカ）地域でも同様だ」

王子は、サウジアラビアは公的投資基金（PIF）およびゲーミング・eスポーツ国家戦略を通して、強力なコミュニティーや成長するプロ集団についての展望を描き始めていると強調する。 

さらに、サウジは教育省との協力のもと、SEFの国内アカデミーを通してゲーミング・eスポーツ部門における雇用機会の創出に取り組んでいる。

「ゲーミング・eスポーツには人々が見過ごさない雇用創出分野がたくさんある。そのカギは、『各人が得意なことは何でも』という言葉で表現できる。弁護士であろうと、金融マンであろうと、コーチであろうと、プレイヤーであろうと、あらゆる人のためのキャリアパスがある」

ファイサル王子は、ゲーミング産業の世界的拡大は単なる利益創出以上のものを伴わなければならないと強調する。世界と個人の両方のレベルに対して意味のあるプラスの影響をもたらすべきだという。

「単なる成長ではなく、世の中のためになる成長でなければならない。利益創出だけではなく、他に応用されなければならない（…）世界の舞台や個人に対する影響があるべきだ。結局のところこの産業にとって重要なのはコミュニティーだからだ」

「国内でどう動きどう成長するかではなく、10年の展望でいかにグローバルプレイヤーになるか、そしてその能力を使っていかにこの産業を変えて次の世界へと導くことができるかという話だ」