• レバノン内務省は、インターポールの国際指名手配書を受け取ったことを認めたが、サラメ氏に対する処分の可能性についてはコメントしなかった。

ベイルート： レバノンは5月20日金曜日、週明けに予定されていた重要な汚職事件をめぐる尋問の場に現れなかったレバノンの中央銀行総裁に対する国際刑事警察機構（インターポール）の国際手配書を受け取ったと、当局関係者が明かした。

フランス、ドイツ、ルクセンブルグは、不正蓄財や3億3千万ドルの資金洗浄を含む数々の金融犯罪について、リアド・サラメ総裁とその関係者を捜査している。フランスの捜査判事は火曜日、サラメ氏がパリでの尋問の召喚に応じなかったため、国際逮捕状を発行した。

しかし、レバノンはインターポールの国際手配に応じ、サラメ氏を逮捕し、フランス当局に引き渡す可能性は低い。同国の法律では、レバノンは自国民の身柄を引き渡さないことになっている。2020年には、日本で金融不祥事を起こした大物経営者カルロス・ゴーン氏について、インターポールの国際指名手配書を2回受け取ったが、ゴーン氏は現在もレバノン国内に滞在している。

レバノン内務省は、インターポールの国際指名手配書を受け取ったことを認めたが、サラメ氏に対して検討中の措置についてはコメントしなかった。中央銀行の報道官にもコメントを求めたが、すぐに返答しなかった。AP通信の取材に応じた当局関係者は、匿名を条件としてこの件についての取材に応じた。

サラメ氏は汚職疑惑を否定し、前職のメリルリンチでの投資銀行家としての仕事や、相続した不動産、投資を通じて富を築いたと主張している。また、有罪が確定した場合にのみ辞任すると述べた。

72歳の総裁は30年近くその職を務めてきたが、7月に任期が終了した後は退任する意向だという。

AP