
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:地元の高官の話やメディアによると、11日朝、イエメン南部のシャブワ県にある前哨基地がアルカイダに攻撃され、2人のイエメン兵士が死亡し、3人が負傷した。
南部の政府軍へのアルカイダの攻撃としては、ここ数か月で最も凄惨なものとなった。
Shabwa Defense Forces(シャブワ防衛軍)は、アルカイダが同県のAl-Musenah地域の軍事拠点を重機関銃などの武器で攻撃したと述べている。その結果、衝突が発生し、兵士2人が死亡、3人が負傷したという。
地元メディアの報道では、攻撃後、アルカイダはAl-Musenah地域の山岳地帯まで後退した。
昨年9月、独立支持派の南部の部隊が、アルカイダが長期間潜伏しているシャブワ県やアビヤン県の拠点で軍事活動を始めた。それ以降、アルカイダは政府軍に対抗する手段としてゲリラ的な戦術を実行している。その主な手段として、地雷を敷設したり、急造の爆破装置を使用したりしている。
「アルカイダは悪あがきをしており、大きな影響を及ぼすことができるような弱点を探っている」
サイード・オベイド・アル・ジェムヒ(テロ対策専門家)
専門家によると、人員や攻撃力の不足やアルカイダの内紛のため、アルカイダは南部の部隊と直接交戦したり、基地を攻撃したりすることを避けてきた。
イエメンのテロ対策専門家のサイード・オベイド・アル・ジェムヒ氏はアラブニュースに以下のように語った。「死者が出たアルカイダのシャブワへの直近の攻撃は、自分たちにまだ力があり、敵に損害を及ぼすことができることを示す意味合いがあった。また、アルカイダへの参加に及び腰、あるいは参加を考えているが、アルカイダが衰退の道を辿っていると考えている者たちを勧誘する意味もある」
「今回の攻撃は暴力的で恐ろしいものだった。アルカイダは悪あがきをしており、大きな影響を及ぼすことができるような弱点を探っている」
今回、アルカイダは、シャブワで宗教家が暗殺された後に広く見られた世間の怒りや県内の勢力間の対立を利用して、攻撃を実施した。
「彼らは、自分たちが力強く活動していた過去のイメージを復活させたいと考えている。組織の弱体化以降、アルカイダに参加することに興味を失った若者を勧誘したいという意図もあるのかもしれない。あるいは、いまだに強い指導力があることを示したいのかもしれない」
過去10か月の間、地元の軍や治安部隊は対アルカイダ作戦における軍事的成果を誇らしげに示してきた。その際、彼らはアビヤン県のオマラン渓谷やシャブワ県の過酷で孤立した場所からアルカイダを追い出した。
観測筋は、シャブワでのアルカイダの攻撃や南部の軍で犠牲者が増えていることは、対アルカイダ作戦が軍事的に成功しているという報告と矛盾すると主張している。
「一定の成功は収めており、それを見落とすべきではない。しかしまた、誇張もある。以前掃討されたはずの地域で(対アルカイダの)活動が実施されている」とアル・ジェムヒ氏は言う。
そして「イエメンでの対アルカイダ作戦はまだ端緒についたばかりだ。そのため、自分たちが勝利していることを外部の人間に対して、また地域内で納得させるため、誇張されているのだ」と続けた。