• 1月31日、ロンドンの高等裁判所は、ベイルート弁護士会が爆発事故被害者に代わって起こした訴訟で、サヴァロ社が、死亡、人身傷害、物的損害の責任を負うと判断した。
• 月曜日、裁判所はサヴァロ社に対し、死亡した犠牲者の親族3人にそれぞれ10万ポンドと利息を、負傷した女性1人に50万ポンド強を支払うよう命じた。

ベイルート：ロンドンの裁判所は、2020年にベイルートの港で起きた爆発事故をめぐる初の判決として、英国登録企業に対し、被害者に80万ポンド（100万ドル）以上の損害賠償を支払うよう命じた。レバノンの弁護士グループが月曜日に発表した。  

2020年8月4日、英国登録企業のサヴァロ社が販売していた硝酸アンモニウム肥料の大量の積み荷が爆発し、220人以上が死亡した。

1月31日、ロンドンの高等裁判所は、ベイルート弁護士会が爆発事故被害者に代わって起こした訴訟で、サヴァロ社が、死亡、人身傷害、物的損害の責任を負うと判断した。

同弁護士会の声明によると、月曜日、裁判所はサヴァロ社に対し、死亡した犠牲者の親族3人にそれぞれ10万ポンドと利息を、負傷した女性1人に50万ポンド強を支払うよう命じた。

ロイターは、サヴァロ社および登記簿に記載された取締役の連絡先を見つけることができなかった。

「ベイルート港爆発事故の責任と損害賠償について、事故発生から約3年を経て、初めて裁判所で判決が下されることになった」と、被害者とその家族のために無償で訴訟を監督していた法律事務所デチャートの弁護士、カミーユ·アブー·スレイマン氏は述べた。

「被害者にとっての正義と解決に向けた長い道のりの中で、これは最初の希望の光だ」とアブー·スレイマン氏はロイターに語った。

しかし、具体的に誰が賠償金を支払うのかという問題は、依然として不明のままだ。英国企業登記局でサヴァロ社の所有者であり唯一の取締役として登記されている女性、マリーナ·サイルー氏は、2021年にロイターに対し、身元を明かさなかった別の受益所有者の代理人を務めていると語った。

サイルー氏は2021年、英国企業登記局にサヴァロ社の解散を求める要請書を提出した。ベイルート弁護士会は、英国当局に対し、この自発的な解散を停止するよう要請した。

レバノンでは、爆発事故に関する独自の調査が難航している。今年初め、捜査を担当していたタレク·ビタル判事は、爆発事故をめぐって治安当局や政治家のトップに対して独自の告発を行い、権力乱用の罪で起訴された。

爆発事故で娘のアレクサンドラさんを亡くした、原告の1人であるポール·ナギア氏は、「前進しているのは、すべて国外のことだ」と述べた。

「レバノンで物事がどれだけ妨害されていたかを示している。このニュースを聞いて、本当に嬉しかった。なぜなら、これは進歩だから」

ロイター