• 数百人のイスラエル人入植者が占領下のヨルダン川西岸地区の村、トゥルムス・アヤを襲撃し、亡くなった4人のイスラエル人のための復讐として、数十台の車や住宅に放火した
• パレスチナの医療当局者は、男性1名（27歳、オマル・カティンさんと判明）が軍によって射殺され、2人が負傷したと発表した

モハメッド・ナジブ

ラマッラー：イスラエル軍は21日、ヨルダン川西岸地区での稀なドローン空爆で、「小規模なテロリスト集団」のメンバー3人を殺害した発表した。ヨルダン川西岸地区では暴力行為がエスカレートし、今週少なくともパレスチナ人13人、イスラエル人4人が死亡している。

数百人のイスラエル人入植者が占領下のヨルダン川西岸地区の町を襲撃し、昨日2人のパレスチナ人によって銃殺された4人のイスラエル人のための復讐として、数十の車や住宅に放火した。

ラフィ・アディーブ町長は、この襲撃で12人のパレスチナ人が負傷したと述べた。そして、凶行に及んだ入植者の犯罪集団によって、30軒の住宅と60台以上の車両が被害を受け、農作物に放火されたと付け加えた。

目撃者によると、数人の入植者がイスラエル軍の立ち会いの下で、パレスチナ人に発砲した。イスラエル軍も襲撃に加わり、暴力行為を止めるために何ひとつ行動しなかった。

パレスチナ赤新月社は、数人の入植者が、負傷者の治療のため町に入ろうとした救急車を止めたと発表した。

パレスチナの医療当局者は、男性1名（27歳、オマル・カティンさんと判明）が軍によって射殺され、2人が負傷したと発表した。

住民によると、カティンさんは2人の幼い子供の父親で、地元の自治体のために電気技師として働いていたという。

隣人のハミス・ジュバラさんは、「カティンさんはそこに居合わせただけで、無実です。心優しい子供のような人です。カティンさんは石も持っていませんでした。何の武器も持っておらず、イスラエル軍から少なくとも800メートルは離れていました」と語った。

ジュバラさんは、犠牲者のカティンさんのことを「平和を愛する人」だと言った。「朝の6時から夜の6時まで働く人なんですよ」

情報筋によると、入植者は20日午後以降、パレスチナ人やパレスチナの財産に対して310件の襲撃を行ったという。

2月26日、数十人の入植者がナブルス南部の町、ハワラ、ブリン、アシラ・アル・キブリヤを襲撃し、数十台の車両を焼き払った。

パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相は、「平和を愛する人民に対して入植者が行った野蛮な襲撃、人民の住宅や財産の破壊は、焼き討ちや殺戮を行うイスラエルの精神構造を反映したものだ」と述べた。

同首相は、イスラエル軍に守られながら入植者が暴動を起こすことができるならば、それは「破壊の温床となり、すべての人がその報いを受けることになる」と付け加えた。

パレスチナの民間防衛隊員と車両は、入植者の襲撃で発生した町の火災の消火に努めた。

20日夜早い時間に、入植者がアル・ラバン・アル・シャルキヤ村を襲撃した。農作物に放火し、住宅やガソリンスタンドを襲撃し、住民の自家用車にも火を付けた。

パレスチナのマフムード・アッバース大統領の「ファタハ運動」は、その幹部とパレスチナ人民に対し、結集して、入植者による組織的な襲撃に立ち向かうよう呼びかけた。

「ファタハ運動」は声明で、「武装した入植者民兵を送り込み、我が人民を恐怖に陥れようとすれば、抵抗に直面することになるだろう」と述べた。

パレスチナ解放機構のフセイン・アル・シェイク氏はパレスチナ人に対し、人民の財産を保護し、入植者によるテロ行為と対峙するために人民委員会を結成するよう呼びかけた。

同氏はまた、イスラエルの政府と軍が入植者による襲撃を止めさせるように、米政府と国際社会に働きかけを要請した。

パレスチナ国家イニシアチブ運動（Palestinian National Initiative Movement）のムスタファ・アル・バルゴウティ代表はアラブニュースに対し、入植者によるテロ行為は、「1948年の『ナクバ』の時のユダヤ人犯罪集団による犯罪行為とテロ行為の再現だ」と語った。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、4人の入植者が殺害された後に、エリ入植地に住宅1000戸を新たに建設する計画を発表した。また21日には、入植者がヨルダン渓谷北部のサライェット（Salayet）入植地で新たに住宅の建設を始めた。

エジプトは、治安状況が手に負えない状態に陥らないように、イスラエル人入植者による襲撃を即刻停止するよう求めた。