
ベイルート:7月17日月曜日、レバノンの銀行に預金者が押し入り、預金を直ちに返還しなければ、自身が所持していたガソリンボンベ4本に火をつけると脅した。
預金者のエドガー・アワド氏と13歳の息子は、ベイルートの北5キロにあるアンテリアスのアル・マワリド銀行支店に入り、約1万5千ドル相当の預金の返還を大声で叫びながら、銀行の床にボンベの缶を投げつけた。
アワド氏は「要求をのまなければ、ボンベを燃やす」と脅し、従業員たちは悲鳴を上げた。
銀行の経営陣は直ちにアワド氏のために金庫を開け、同氏は銀行を出る前に金庫の中のものをすべて持ち去った。
レバノンの人々は、ソーシャルメディアを通じて襲撃の顛末を見守った。
預金者協会代表のアラー・ホルシード氏はアラブニュースに次のように語った。「その金額を計算したところ、5万ドル以上を持ち出していたことが明らかになったためアワド氏は最寄りの警察署に出頭し、銀行に預けた預金相当額14,800ドルを手元に残してそれ以外の金を渡しました」
ホルシード氏は、アワド氏には「必要であれば預金を取り戻す権利があり、警察署内で我々と銀行の法的代理人との間で争いがありましたが、アワド氏は逮捕されることなく警察署を後にしました」と述べた。
アワド氏の母親が警察署に到着し、息子が「自分の所有物を取っただけで、盗んだわけではない」と主張し、アワド氏の釈放を要求した。
預金者のオマール・アル・アワール氏は1週間前、ベイルートのBanque Misr Liban支店に入り、自身の預金6,500ドル相当を取り返すと脅した。
同氏は治安部隊に逮捕されることなく、どうにか預金を手に入れた。
レバノン中央銀行は、抗議デモと同国の経済破綻のため、2019年に外貨建て銀行預金を差し押さえ、送金を停止することを決定した。この措置は現在も有効である。
同銀行は、預金者に毎月400ドル、レバノン・ポンドで15,000ドル、新ドル紙幣で400ドルの引き出しを認めた。この措置により、銀行は過去2年間で小口預金を一掃することができた。
中央銀行は2週間前、レバノン・ポンドでの支払いを中止し、代わりに預金者が保有する預金から毎月400ドルを支払うことを決定した。
土曜日のドル為替相場は、レバノン通貨をめぐる懸念から、1時間足らずの間に約1万レバノン・ポンド上昇し、10万レバノン・ポンドにまで達した。
すぐに93,000レバノン・ポンド付近まで下落したが、日曜日と月曜日は不安定な状態が続いた。
一方、月曜日にはベイルート郊外のスーパーマーケットに40歳の女が押し入り、銃のようなものを振りかざして強盗を犯すという事件があった。
G.Yとだけ名乗ったこのレバノン人の女は以前、麻薬密売、薬物使用、売春、窃盗の罪で8年間投獄されていた。
レバノン国内治安維持部隊(ISF)によると、この店舗はズーク・モスベ近隣のガソリンスタンドの一角で営業していた。
ある治安当局筋はアラブニュースに次のように語った。「通常、女性は窃盗を手伝うことが多く、時には万引きで女性を逮捕することもありますが、女性が単独で、侵入し、銃を振りかざし、立ち去るという行為を初めから終わりまで実行したのは今回が初めてです」
捜査当局はその後、女の身元と居住地を確認した。
後に情報筋は、女が持っていた銃はプラスチック製だったと語ったが、ソーシャルメディアの活動家たちは女を「野蛮な女性」と呼んだ。