

ガザ:ガザ地区の「Replace It(交換しよう)」キャンペーンでは布製の袋が配られ、ビニール袋の使用を避けるように住民に促している。ビニール袋は最終的に海中に行き着いたり、街を汚したりする。
日本国際協力機構(JICA)の資金援助を受けているこのキャンペーンでは、パレスチナの若者が街中を回り、プラスチックの過剰な利用が環境に及ぼすリスクについて通行人や店主に啓発している。そして、ビニール袋の代用として布製の袋を配っている。
活動の目的は、ガザの市場に並んでいる無料の使い捨ての袋のロールに代わる物について認識を高めることにある。1回の買い物で、そうした袋が大量にたまってしまう。
活動を取り仕切っている地元のJoint Services Council for Solid Waste Managementに所属するアズハール・タンボーラ氏は、ガザ地区で毎日200トンの固形ごみが生み出されており、その16%がプラスチック類だと語る。
「プラスチックごみは生分解されませんから、環境では対応できません」と同氏は言う。
布製の袋にはアラビア語と英語で「Less waste, better environment(ごみ削減で環境改善)」と書かれている。
ビニール袋は結局街に捨てられたり、ビーチに散乱したりし、そこから海中にたどり着く。ガザ北部のジャバリア難民キャンプのある市場を関係者が訪問してみると、ビニール袋があちこちに散乱していた。
「ご存知の通り、雨が降るとビニール袋が下水管に詰まります。ビニール袋は環境汚染にもつながります。街の至るところで捨てられた袋を見かけます」。市場で買い物していたサルワ・ラドワン氏はそう語った。
ロイター