
カイロ:エジプトのアフメド・イッサ観光大臣によると、同国の当局は2023~24会計年度において、歴史遺産の維持・修復に約30億エジプト・ポンド(9700万ドル)の予算を設定した。
大臣は、予算の大部分を自力で調達し、アトラクションの入場料による収入で賄うと述べた。
イッサ大臣は、遺跡・博物館の開発や提供されるサービスの質の向上も含め、エジプトの観光分野や訪問者の体験を強化するために省が実施している活動を強調した。
そして、国内で利用できるホテルの客室は現在4000以上あると語り、観光関連のプロジェクトへの投資手順の合理化に当局が取り組んでいると述べた。特に、エジプトへの訪問者数の増加に対応するため、また、今後5年間で年間3000万人の観光客を呼ぶという国の計画の一環として、ホテルの建設を進めているとした。
大臣は、今年の上半期に約700万人の観光客がエジプトに来たと語り、観光省では年末までに合計1500万人の訪問を目指していると述べた。
一方、エジプト考古最高評議会のムスタファ・ワジリ事務局長は、アレクサンドリアのグレコローマン博物館の近日中の再開に備え、館内での展示が整ったと述べた。博物館は改修のために2005年から閉館している。
事務局長は、一部の展示物は初公開となり、海中発掘において発見された物もあると語っている。
また、国外へ違法に持ち出されたエジプトの歴史遺産を取り戻す現在進行中の活動を特に取り上げ、過去4年間で3万点以上を取り戻すことに成功したと述べた。