シリア、アザズ:米国議会の議員3人が27日、親トルコ派勢力が支配するシリア北部の反体制派地域を珍しく訪問したと、現場にいたAFP記者が伝えた。
ジョー・ウィルソン氏、ビクトリア・スパーツ氏、ディーン・フィリップス氏から成る超党派の代表団は、トルコからバブ・アル・サラマ国境検問所を通ってシリアに入り、「自由なシリアへようこそ」と書かれた横断幕と革命旗に迎えられた。
一行はアレッポ県アザズの病院を訪問し、シリア内戦の孤児たちに会った。2011年に勃発したシリア内戦では、これまでに50万人以上が死亡した。
今回の訪問の「目的は、解放された地域の現実を見ることだ」と、トルコが支援する暫定政府のヤセル・エル・ハジ報道官は述べた。
しかし、安全上の理由から、代表団の訪問は縮小せざるを得なかったと護衛のメンバーは語った。
ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)グループは、イドリブ県のかなりの部分と、アレッポ県、ハマ県、ラタキア県の境界地域を含む、シリアの反体制派武装勢力の最後の拠点の多くを支配している。
程度の差こそあれ、トルコの支援を受けている他の反体制派も、シリア北部の一部を支配している。
英国を拠点とする「シリア人権監視団」を率いるラミ・アブデル・ラーマン代表は、「米国内で論争が巻き起こるのを避けるため、最終的にHTSが支配する地域のジンダイリス方面には進まなかった」と述べた。
アルカイダのシリア支部が率いるHTSは、米政府によってテロリスト集団に指定されている。
HTSが支配する「バブ・エル・ハワではなくバブ・アル・サラマ経由で人道支援を届ける可能性を検討するため、議員たちは暫定政府の活動を評価したいと考えていた」と、シリアの現地情報源のネットワークに頼って報告を行っている同監視団は付け加えた。
2014年の合意により、食料、水、医薬品を含むほとんどの国際援助は、シリア政府の許可なしにトルコからバブ・アル・ハワを経由して入っている。
国連は先月、安全保障理事会を通じた越境支援メカニズムの延長について合意に達することができなかったが、その後、バブ・アル・ハワ経由での援助物資の輸送の再開を発表した。
AFP