ベイルート:3週間前に始まった反政府デモが周辺の村々から押し寄せる群衆で膨れ上がる中、シリア南部の都市スウェイダのデモ参加者は8日、バッシャール・アサド大統領の肖像を破り捨てた。
活動家のページに投稿された映像には、地元の農民組合支部の上に掲げられていたアサド大統領の顔を描いた横断幕を男たちの集団が破いているのが映っている。
その後、男たちは同支部のドアを溶接して閉めていった。
スウェイダでは8月中旬に燃料補助金の廃止をめぐるデモが始まって以来、アサド政権に対する批判が高まっている。この燃料補助金の廃止は一連の措置の最新版で、経済破綻に苦しむ人々に負担を強いている。
スウェイダは、シリアの少数派であるドゥルーズ派の多くが住む同名の県の県都である。この都市は内戦中も政府の支配下にあり、ほかの地域で見られたような暴動はほとんど免れた。
同国の政府支配地域では、政府に対する公然の批判はまれであったが、経済情勢は国民の不満を生み、その矛先はますますアサド政権に向けられている。
スウェイダでは8日にカラマ広場に数百人が集まり、さまざまな色で構成されたドゥルーズの旗を持って抗議活動を行った。
「われわれは声を上げ、アサドは恐怖に駆られた!」と群衆は唱えた。「おい、バッシャール、お前なんかいらない!」
今週初め、デモ隊は政府ビルに掲げられていたバッシャール氏の父、ハーフェズ・アサド元大統領の肖像を引きおろし、その胸像の頭部を破り、靴ではたいた。
規制がより厳しいシリアのほかの政府支配地域の住民は、政府軍に見つかるのを避け、目立たちにくい抗議のジェスチャーを使っている。
ロイター