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ハリケーンが米国の製油所に迫る中、原油価格が5カ月ぶりに高値

ハリケーン・ローラが米国エネルギー産業の中心地に上陸間近。(ゲッティ・イメージズ/AFP)
ハリケーン・ローラが米国エネルギー産業の中心地に上陸間近。(ゲッティ・イメージズ/AFP)
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27 Aug 2020 11:08:02 GMT9
27 Aug 2020 11:08:02 GMT9
  • 「壊滅的な」あらしがメキシコ湾に向け猛進する中、アラムコがテキサスの巨大製油所を操業停止に

フランク・ケイン

ドバイ: ハリケーン「ローラ」が米国エネルギー産業の中心地に接近したため、石油価格は8月26日に5カ月ぶりの高値を記録した。

ハリケーンが勢力を増し「壊滅的」とされる5段階で上から2番目の「カテゴリー4」となったため、メキシコ湾周辺の石油産業は今後24時間以内の上陸に備えている。

サウジアラムコのテキサス沿岸にある北米最大規模のモティバ製油所を含む、石油生産・精製企業はハリケーンが通過する間の操業を停止した。

アラムコ発表:「モティバ・エンタープライズ社は、ハリケーン・ローラの襲来に備え、ポート・アーサー市にある石油精製所と化学プラントの操業停止を進めています。弊社は従業員、協力企業、地域社会の安全を最重視しており、いかなる緊急事態が発生してもこちらを優先します。

「ハリケーン発生前に予防策を講じて人員と設備を保護し、通過後も地域社会に石油製品を安定的に供給します」

生産が中断し設備に損害が出る可能性があるため、投機家は米国産原油の供給が不足するとの予測を示し、原油価格は急上昇した。世界的な価格指標のブレント原油は、3月以降初めて1バレル46ドルを突破した。ハリケーンの影響を最も受ける可能性が高い、米国の価格指標WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)原油は43ドルを超えた。

テキサス州ヒューストンとルイジアナ州ニューオーリンズ間にあるほとんどの製油所は操業停止となり、一部の沿岸都市に住む住民が避難した。この地域ではハリケーンにより数十億ドルの被害を受け、生産がストップしている。特に被害が大きかったハリケーンは2005年のカトリーナと2017年のハーベイだ。

米国の石油大手エクソンモービルとフランスのトタルも、メキシコ湾での操業を停止している。アナリストによると、アメリカでは150万バレル以上の石油生産が停止しているとみられ、全体の約85%にあたる。

このため米国の燃料価格は上昇するとみられる。11月の大統領選挙を控えたドナルド・トランプ大統領にとっては避けたいシナリオだ。4月に暴落してから高値を付けていたアメリカの石油株は、ここ数週間なだらかに下落している。アメリカでは夏休みを過ごすためガソリンの需要が高かったからだ。

ドバイを本拠地とする世界的な石油商社「スター・フューエルズ」の取締役マット・スタンレー氏はこう述べた。「ガソリンの消費量が伸び、生産量が下がっています。ですから短期的とはいえ価格は上昇するでしょう」

しかし、不安定な石油市場にハリケーンが与える影響は予測できなかったとスタンレーは述べた。「ローラが通過するまで、市況がどうなるか分かりません。でも当面の予想としては、50ドルですね」

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