






.国際オリンピック委員会 (IOC) のバッハ会長は火曜日、選手村を視察し、ワクチンが利用可能であるならば、東京オリンピック前に出場選手は全員予防接種を受けて欲しいとやんわりと要望した。
バッハ氏は、オリンピックが延期されてから初めて今週東京を訪問し、ワクチンは絶対に必要というわけではないと改めて話し、しかし選手やファンには、自分自身と他の人たちを守る手助けをして欲しいと要請した。
「IOC は選手とその他参加者、とりわけここ選手村で過ごす人たち全員に、予防接種を受けるよう訴えていくつもりです」、と、右側にオリンピックの五輪が描かれた白のマスク姿のバッハ会長は話した。「しかし、それは本人が自由に決めることだけれども。」
「多くの、多くの選手と参加者がこの助言に従ってくれることと確信しています。あるいはそれは余計なお世話かもしれませんし、自分からそうしてくれることでしょう。」
バッハ氏はまた、ワクチンを接種していようといまいと、「適正な数」のファンが東京オリンピックに参加できるようにするべきだ、と話した。そして、東京の中心部にある、総額 14 億ドルの新国立競技場に向かう前に、延期した大会は 7 月 23 日に開催することを自信を持って話した。
“バッハ氏は競技場の外で、「IOC は出て行け。オリンピックは出て行け。」と叫ぶ少数の反対派の洗礼を受けた。
日本はウイルスを比較的うまく抑え込んでおり、1 億 2,500 万人の国で COVID-19 に関連する死者はおよそ 1,900 人である。しかし、最近は感染者数が、とりわけ東京と北部の島である北海道で上昇している。
より非公式の場では、ワクチンについて考慮することはオリンピック選手の責務だ、とバッハ氏は直接的に言及している。
先月の IOC アスリート コミッションとのオンライン会議で、バッハ会長は、他にも色々あったが、選手が予防接種を「強制された」場合について尋ねた。AP 通信は会議の 90 分間の録音を入手したのだが、それには、100 人を超える選手とその代理人が含まれていた。会議は、2 度にわたるオリンピックの金メダリストで、アスリート コミッションの議長である、カースティ・コベントリー (Kirsty Coventry) が監視していた。
会議で、ワクチンを要件とすることについてバッハ氏は、「まだその段階にはない」、と話したが、予防接種について考えると、選手はお互いに対して、そして自分自身に対してもそうすべきである、と感じていることを表明した。
「選手誰もが同士である選手に目を向け、配慮するべきだ」、とバッハ氏はコミッションに話した。「なぜなら、予防接種は個人の問題のみならず、共同社会全体を守ることであるからだ。」
「そして、私たち一人一人がみな、この危機に責任、ただし私たち個人に対してだけの責任ではなく、私たちを取り巻く人々、同士のチームの一員である人々、同士のオリンピック選手である人々すべてに対する責任があると、私は考えている。」
二つのワクチン製造会社は、最終段階における研究の予備的結論として、実験に用いたワクチンは強力な有効性がある事が示唆される、と発表した。初期の結論からは、予防接種を受けた多数の被験者については、ワクチンは大半の疾患を防ぐことができるという、強力な兆候が見られている。
選手がみな予防接種を受けたいと思うわけではないだろう。ある人にとっては、それは個人の自由の問題である。COVID-19 向けワクチンの開発を急ぐあまり、不安全である可能性を怖れる人もいるだろう。ワクチン接種後に病気になって、オリンピック出場の機会が危うくなることを怖れる人もいる。
「私たちは、他の試練と同じように、この危機を解決できる。もっとも、私たちが連帯し、そして私たちが皆責任を果たすことによってのみではあるが」、と 10 月始めの選手とのオンライン会議でバッハ氏は話した。そして、ワクチンの接種を「いけにえ」と考える選手がいることも認めた。
看護師、医師、そして医療従事者こそが、健康で若い選手に先だって最初にワクチンを接種すべきだ、と東京でバッハ氏は話した。
11,000 人のオリンピック選手同様、多数の関係者、審判、要人、メディア、そして放送局が大会のため日本を訪れることとなるだろう。
東京オリンピック関係者および国際オリンピック委員会は、ドーピングの疑いがある場合に出場できないのと同様に、大会で陽性反応の選手は競技から外す可能性がある、と話した。
AP 通信