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『ゴーイング、ゴーイング、ゴーン』:日産前会長、新年の逃亡

2019年12月31日に撮影されたこの写真は、レバノンの首都ベイルートの裕福な地区で、元日産のカルロス・ゴーン元日産チーフに属していると裁判所の文書で特定された家を示しています。(AFP)
2019年12月31日に撮影されたこの写真は、レバノンの首都ベイルートの裕福な地区で、元日産のカルロス・ゴーン元日産チーフに属していると裁判所の文書で特定された家を示しています。(AFP)
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31 Dec 2019 06:12:48 GMT9
31 Dec 2019 06:12:48 GMT9
  • メディアの報道によると、カルロス・ゴーン氏は木箱に隠れていた。

カルドン・アザリ、東京

日本は、ドーンという音とともに年が終わった。しかし、花火のせいではない。日産会長として面目を失ったカルロス・ゴーン氏が、秘密裏に国外へ逃亡した衝撃のためだ。この事実に、弁護団を含め全員を呆然とした。

読売新聞は、レバノンの軍事筋の話として、ゴーン前会長は木箱に隠れて飛行機に乗り込み逃亡したと報じた。

ゴーン氏は声明で、レバノンにいることを発表した。東京の高級地区である六本木のレバノン大使館の前には人だかりができていた。記者たちは、衝撃的な企業スキャンダルに起きた最新のひねりを追うため、休暇の計画を返上した。

ゴーン氏は、会計上の不正に問われ日本で裁判を待っていた。報酬を数十億円過少申告したこと、報酬の一部を繰り延べたこと、株主に対しこれを公表しなかったことで起訴されている。

また、検察官は同氏が2008年、外国為替で生じた私的な数億円以上の損失を日産に付け替えようとしたとし、日産の資金からオマーンの代理店に複数回送金してそれを合わせた金を私的使用のために横領した、と主張した。

 ゴーン氏はすべての起訴内容を否定し、日本の司法制度を激しく非難してきた。

配信会社や新聞社、テレビネットワークの記者たちは大使館のインターホンを鳴らし続けたが、返事はなかった。

男性が一人、建物から出てきたが、集まったメディアに「ノーコメント」とだけ述べた。

日本のニュースサイトである「iPage」は、ゴーン氏が日本を逃れた理由を説明した。同氏は、ブラジル生まれだがレバノン育ちで、同国では多くの人達から好まれ非常に人気のある人物なのだ。

また同サイトによると、2018年11月の逮捕後、ベイルートでは「私たちは皆カルロス・ゴーン」と宣言する看板が見られたという。

毎日新聞は、元入国審査官の話を伝えた。ゴーン氏に関しては出入国管理の通知があるため、日本から通常通り出国した可能性を除外した。

この元入国審査は、保釈中の人物が出国するには裁判所の許可が必要だと話した。「関連機関からの通知が見逃されたか、通知そのものがなかったか、どちらも考えにくい」と述べ、たとえプライベートジェットを利用したとしても出国審査は必要だ、と続けて話したという。

「出国審査の際に出国すべき人物か確認する手続きや、省庁間の連携にミスがなかったか、確認しなければならない」

ゴーン氏が所有する3冊のパスポートは弁護団が持っていたことを考えても、ゴーン氏がどのように出国することができたのかに関して衝撃が広がっており、このことから偽造あるいは新しいパスポートで発ったのだと断定する人もいる。

同氏の弁護士である弘中惇一郎氏は、「報道以上のことは知らない。許されない行為で、私も驚き当惑している」と話したと報じられた。また弘中弁護士は、ゴーン氏の逃亡は保釈条件に違反すると認めた。

日経新聞は、ゴーン氏がいなくなったため日本における世紀の裁判は立ち消えになった、と報じた。

日本の刑法では通常、限られた状況を除いて被告が不在で裁判を行うことはできない。ゴーン氏の場合は、この限られた状況には当てはまらない。

日経新聞は、元検察官の落合洋司氏の話として、ゴーン氏が起訴内容をすべて否定し日本には拠点を持っていないことを考えれば、元々保釈は認められるべきではなかったと話した。「これは裁判所のミスだった」と続けて述べた。

訴訟の関係者は、裁判が2020年4月には開始する可能性があると話していたが、レバノンは日本と引渡条約を結んでいない。

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